[新型コロナ] きょう緊急事態宣言 1カ月間 7都府県対象

 新型コロナウイルスの感染者急増を受け、安倍晋三首相は6日、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を7日に発令する方針を表明した。実施期間は5月6日までの1カ月間。東京など状況が深刻な7都府県が対象で、一定の私権制限が可能となる。感染症専門家や弁護士でつくる「基本的対処方針等諮問委員会」の議論などを経て、正式に発令する。

 同法に基づく緊急事態宣言は初。首相は当初、経済的打撃への懸念から宣言に慎重だったが、東京都などの医療体制が逼迫(ひっぱく)し、発令は不可避と判断した。対象は東京の他、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡。首相官邸で記者団に「感染につながる人と人との接触を極力減らすため、国民の皆さまにはこれまで以上のご協力をいただく」と述べた。発令に当たって記者会見を開き理由を説明する。

 政府は先に策定した基本的対処方針の改正作業にも着手。外出自粛や施設使用停止、イベント中止の要請期間について、短縮・延長の余地を残しつつ、実施期間を1カ月間とする。

 宣言は「全国的かつ急速なまん延により国民生活、国民経済に甚大な影響を及ぼす恐れがある」などの二つが要件。発令された場合、都道府県知事は外出自粛の要請や施設使用、イベントの中止の要請・指示が出せる。

 外出自粛要請に従わない住民への罰則はなく、諸外国で実施されている「ロックダウン」(都市封鎖)のような措置はできない。知事が必要と判断すれば①医療施設開設のための土地・家屋の強制使用②医薬品・食品など特定物資の収用──といった権限行使が可能となる。
 

流通業者、産地、外食 食料供給に注力


 7日に政府の緊急事態宣言が予定され、流通業者や産地は食品供給を停滞させないための対応に動いている。外出自粛で農畜産物は家庭向け需要が高まる見通し。買いだめによる品薄で混乱が生じないよう在庫や供給を拡充しており、消費者には冷静な購買を求める。

 スーパーでは精米や冷凍食品、食肉などで「買いだめが広がる」との見方がある。物流が機能しても「パート従業員などで人手不足があり、届いた商品の販売で十分対応しないといけない」(全国スーパーマーケット協会)と神経を尖らせる。

 米卸でつくる全国米穀販売事業共済協同組合は直近の買いだめを踏まえ「スーパーの商品棚を空にしないよう卸各社が在庫の拡充など態勢を整えている」という。外食の業界団体の日本フードサービス協会は「持ち帰りや宅配の対応など工夫がいる」と認識を示す。

 現時点で産地からの供給や卸売市場の営業に大きな混乱は見られない。東日本のJAは、集出荷場など共同利用施設で感染者が出た場合を想定し、従業員の作業日や時間帯をずらすなどして集団感染を防ぎ、安定供給の体制に努めている。

 JA全農は「農畜産物の安定供給や農業者・JA関係者への生産資材の供給などに支障がないよう必要不可欠な業務や人員態勢の精査など必要な対応を進める」としている。
 

「生活影響 最小限に」農相


 江藤拓農相は6日、新型コロナウイルスに関する農水省対策本部で、感染拡大を受けた緊急事態宣言の発令を見据え「国民の生活への影響を最小限にとどめる」ため、万全の対応を検討するよう同省幹部らに指示をした。

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