全農 米の物流改善 輸送力確保、コスト抑制 統一フレコン、パレットで手荷役不要に

 JA全農は米の物流改善に乗り出す。全国統一規格のフレキシブルコンテナバッグ(統一フレコン)を導入し、紙袋ではパレットによる一貫輸送を拡大する。トラックドライバー不足など物流の課題が大きくなる中、手荷役をなくせる仕組みづくりで、輸送力を確保する。物流コスト増加を抑え、農家所得確保につなげる。
 

 全農は1年前からプロジェクトチームを立ち上げて検討を進めてきた。統一フレコンは、農水省の推奨規格に沿い、容量は流通が多い1080キロ、形状は積み上げ時に安定しやすく保管スペースを効率的に使える「角底型」を採用。耐用年数まで繰り返し使える。

 フレコンは、紙袋より大容量で荷積み作業を効率化できるが、産地や生産者ごとに容量も形状もまちまち。規格の統一は米卸にも利点が大きい。従来、卸は米を運び終えて空のフレコンを産地別に区分して保管し、返送する手間があった。統一規格ならば区分の必要がなく、所定の拠点施設に集約して返送できる。

 フレコン利用料は卸が負担するため、JAや生産者は統一フレコンを無償で使える。全農はJA集荷の向上に期待する。フレコンの更新時期に合わせ、全農が全国のJAや生産者に提案する。既に統一規格の製造を業者に依頼しており、今秋から試験配布を始める。

 紙袋は、農業倉庫から米卸の精米工場までパレットに載せて運ぶパレチゼーションを取り入れる。トラックの積み込み、積み下ろし時も、紙袋の山を崩さずに済み、ドライバーの負担を軽減できる。JA職員の農業倉庫での出荷立ち会い時間も短縮が可能だ。産地はレンタルパレットの使用料がかかるが、新規の資材購入は要らない。庭先集荷にも活用し、生産者への事前配布も対応する。

 全農の計画では、現状扱う米約200万トンの5割で導入するフレコン流通を拡大し、10年後の30年産までにフレコン全てを統一規格にする。パレット輸送は現在、紙袋の15%で利用するが、26年産に80%まで高めることを目指す。今後、利用対象施設の選定や生産者への普及を進める。「物流改善で輸送力を確保し、米の安定供給につなげたい」(米穀部)と展望する。
 

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