7月豪雨で県道寸断 再起へ農家奮闘 長野県喬木村大島地区
2020年07月24日

人手が不足する中、ブルーベリーの収穫に汗を流す小椋さん(長野県喬木村で)
7月豪雨による土砂崩れで県道が寸断され、孤立していた長野県喬木村大島地区。迂回(うかい)路が完成したことで孤立状態は解消したものの、車両や通行時間などの制約が多い中で、地区の農家は懸命に日常を取り戻そうと汗を流す。人手の不足などに悩むブルーベリー農家と、夏イチゴの生産を始めたばかりの新規就農者の再起への思いに迫った。(藤川千尋)
「経験したことがないほどの大雨だった。山からはごつごつ、がらがら……と、うなるような音が聞こえて怖かった」。土砂崩れが発生した11日夜を振り返るのは、約20アールでブルーベリーを栽培する小椋金次さん(89)だ。土砂崩れが発生した夜は、作業場でブルーベリーの選別をしていた小椋さん。夜が明けると村の中心部に行く県道が大量の土砂で埋もれ、通行ができなくなっていた。
県は迂回路を整備し、16日から通行可能になった。JAみなみ信州は地区内の集荷場で、ブルーベリーやイチゴなど農産物の集荷を再開した。ただ、迂回路を通行できるのは、同区の住民や建設会社、行政の関係者らに限定。時間帯も復旧工事の関係で、原則平日の朝、昼、夕方の1日3回の各1、2時間に限られる。
同地区は約10戸の農家がブルーベリーを栽培している。日持ちがしない上、手作業で摘み取るため、収穫には多くの人の手が必要だ。だが、迂回路の通行の制約で、収穫の手伝いに来る人が早めに帰ってしまうなど、労働力が大幅に減っている。収穫作業が思うように進まず、多くの果実が落ちてしまっている状況だ。
小椋さんは「労力は例年の半分ほど。出荷量も半分ほどに落ち込むかもしれないが、自分にはブルーベリーしかない。今ある果実を頑張って取りたい」と手を動かす。
例年は県内外からの観光客300人ほどがブルーベリーの摘み取りに訪れる同地区。今はその客も見込めない。大島ブルーベリー観光組合の代表を務める筒井正司さん(77)は「リピーターから、どうしても大島のブルーベリーが食べたいという声があり、送った。産地の励みになる」と感謝する。
「ハウスで栽培していたイチゴの苗は、4日ぶりに行ったらランナーが伸びるなどしてジャングル状態。唖然(あぜん)としたし、悲しかった」と話すのは柴藤洋希さん(29)。
昨年5月に、周年でイチゴを作る夢をかなえるために同地区で就農した。村の中心部から車で通い、ハウス10アールで営農。6月には念願の夏イチゴを初出荷し、これから夢に向かって突き進もうとした矢先の災害だった。
迂回路が開通し、ハウスに足を運んだ時は過熟の果実がそのままの状態。ダニも発生していた。すぐに片付けと防除作業に追われた。「ランナーが伸び切っていたので、花に栄養が行かない状況が続いていた。この先の収量が心配だ」と気をもむ。この他にも、JA以外の配送業者が地区に集荷に来ることができない。そのため、自ら配送業者の営業所までイチゴを運ぶ負担が生じているという。
そんな中、柴藤さんを勇気づけているのがインターネットの直売サイトでの反響だ。「道路が寸断して栽培管理や出荷できない日々が続いたことを知って、応援の意味で買ってくれた人がいる。1日に20件ほどの注文があり、励みになる」と強調する。
将来はイチゴを使ったどら焼き作りなども構想している柴藤さん。「神様が農業は甘くないぞ、もっと気合を入れて頑張れと激励してくれているんだと思う。乗り越えて、夢をかなえるんだ」と前を向く。
動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=gSbk3ar9jUY
ブルーベリー 通行制限で労力不足
「経験したことがないほどの大雨だった。山からはごつごつ、がらがら……と、うなるような音が聞こえて怖かった」。土砂崩れが発生した11日夜を振り返るのは、約20アールでブルーベリーを栽培する小椋金次さん(89)だ。土砂崩れが発生した夜は、作業場でブルーベリーの選別をしていた小椋さん。夜が明けると村の中心部に行く県道が大量の土砂で埋もれ、通行ができなくなっていた。
県は迂回路を整備し、16日から通行可能になった。JAみなみ信州は地区内の集荷場で、ブルーベリーやイチゴなど農産物の集荷を再開した。ただ、迂回路を通行できるのは、同区の住民や建設会社、行政の関係者らに限定。時間帯も復旧工事の関係で、原則平日の朝、昼、夕方の1日3回の各1、2時間に限られる。
同地区は約10戸の農家がブルーベリーを栽培している。日持ちがしない上、手作業で摘み取るため、収穫には多くの人の手が必要だ。だが、迂回路の通行の制約で、収穫の手伝いに来る人が早めに帰ってしまうなど、労働力が大幅に減っている。収穫作業が思うように進まず、多くの果実が落ちてしまっている状況だ。
小椋さんは「労力は例年の半分ほど。出荷量も半分ほどに落ち込むかもしれないが、自分にはブルーベリーしかない。今ある果実を頑張って取りたい」と手を動かす。
例年は県内外からの観光客300人ほどがブルーベリーの摘み取りに訪れる同地区。今はその客も見込めない。大島ブルーベリー観光組合の代表を務める筒井正司さん(77)は「リピーターから、どうしても大島のブルーベリーが食べたいという声があり、送った。産地の励みになる」と感謝する。
イチゴ 苗心配…応援が励み
「ハウスで栽培していたイチゴの苗は、4日ぶりに行ったらランナーが伸びるなどしてジャングル状態。唖然(あぜん)としたし、悲しかった」と話すのは柴藤洋希さん(29)。

「乗り越えて、夢をかなえるんだ」とイチゴを収穫する柴藤さん(長野県喬木村で)
昨年5月に、周年でイチゴを作る夢をかなえるために同地区で就農した。村の中心部から車で通い、ハウス10アールで営農。6月には念願の夏イチゴを初出荷し、これから夢に向かって突き進もうとした矢先の災害だった。
迂回路が開通し、ハウスに足を運んだ時は過熟の果実がそのままの状態。ダニも発生していた。すぐに片付けと防除作業に追われた。「ランナーが伸び切っていたので、花に栄養が行かない状況が続いていた。この先の収量が心配だ」と気をもむ。この他にも、JA以外の配送業者が地区に集荷に来ることができない。そのため、自ら配送業者の営業所までイチゴを運ぶ負担が生じているという。
そんな中、柴藤さんを勇気づけているのがインターネットの直売サイトでの反響だ。「道路が寸断して栽培管理や出荷できない日々が続いたことを知って、応援の意味で買ってくれた人がいる。1日に20件ほどの注文があり、励みになる」と強調する。
将来はイチゴを使ったどら焼き作りなども構想している柴藤さん。「神様が農業は甘くないぞ、もっと気合を入れて頑張れと激励してくれているんだと思う。乗り越えて、夢をかなえるんだ」と前を向く。
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雪被害、20道府県6766件 支援「適切に対応」 農相
野上浩太郎農相は15日の閣議後記者会見で、大雪によって岩手、秋田、新潟など20道府県から、農業用ハウスなどの施設6766件の被害報告を受けていると明らかにした。農相は「引き続き現地との連絡を密にしながら被害状況を把握し、農林水産業への影響を最小限にするよう、適切に対応したい」と述べた。
農水省によると、15日午前7時半現在で、ハウス6359件、農業用倉庫215件、畜産用施設192件の被害報告を受けた。……
2021年01月16日

秋田ぶっかけ生姜(しょうが)大根 JAあきた白神
秋田県のJAあきた白神のブランドネギ「白神ねぎ」を100%使った商品。県産食材の商品を手掛けるフルゥール(秋田市)が開発した。細かく刻んだネギとダイコンの歯応えがや病みつきになり、食欲のないときも食が進むと好評だ。
しょうゆベースのたれに刻んだ昆布とショウガがアクセントになっている。そのまま食べても熱々のご飯に掛けてもおいしい。冷ややっこやチャーハンと合わせても楽しめる。
JA農産物直売所みょうが館や、県内の道の駅などで土産品として人気だ。1袋(150グラム)540円。問い合わせはJAあきた白神生活課、(電)0185(58)2154。
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2021年01月14日
米生産の目安削減 合意形成 国は後押しを
道府県の農業再生協議会などが定める2021年産主食用米の「生産の目安」がほぼ出そろった。需給均衡水準を上回り、大幅な価格下落が懸念される。目安の削減や、目安よりも生産を減らす「深掘り」が全体的に必要だ。県行政を中心とした関係者の合意形成と、国の強い後押しが不可欠である。
農水省は、需給均衡には21年産で6・7万ヘクタール(生産量36万トン)の作付け転換が必要だと指摘する。だが日本農業新聞の調べでは、41道府県の目安の合計で削減は約17万トンにとどまる。
20年産の需給は過剰作付けと、新型コロナウイルス感染拡大の影響を含めた大幅な消費減で緩和。相対取引価格は下がり、60キロ平均で前年より600円超低い水準で推移する。このままでは、2年で同4000円台半ばの下落となった13、14年産の二の舞いになると危惧される。
そこでJAグループは、20万トンを翌秋以降に販売する長期計画的販売を実施。最大規模の作付け転換などを支援するため政府・与党は、20年度第3次補正予算案と21年度予算案の合計で3400億円の財源を確保した。JAグループは、主食用と非主食用の手取り格差が縮小・解消されると評価する。また品代と助成金から経営費を除いた10アール所得に着目し、主食用と非主食用を組み合わせて所得を確保することを改めて提唱する。
作付け転換をやり切るには支援策の最大限の活用と併せ、県によっては目安の削減や深掘りがまず必要だ。行政やJAグループ、稲作経営者、農業法人、集荷業者や各団体などによる合意形成が鍵を握る。県行政の指導力の発揮が求められる。
野上浩太郎農相も昨年12月の記者会見で目安について「農家の所得向上の観点から、見直しが必要かどうかも含めて関係者で十分な検討を行ってほしい」と述べ、再考を促した。目安や作付け意向の調査、需給動向の分析、営農計画書のとりまとめなどあらゆる機会を捉え、目安の削減を含め作付け転換を強く働き掛けてもらいたい。
消費拡大対策も強化しなければならない。JAグループは国の事業を活用し、コンビニをはじめ事業者と連携した商品開発と販売促進、パックご飯の製造強化、学校給食への提供拡大などを行う。組合員・役職員が1日3食ご飯を食べる運動も展開。系統外への消費拡大策も検討・実施する。消費拡大が官民挙げた取り組みとなるよう同省にもけん引してほしい。
新型コロナの影響による需要の減少を、同省は約9万トンと推計。緊急事態宣言の再発令でさらに減る恐れがある。消費拡大に努めてもコロナ禍による減少分を補いきれなかった場合を想定し、対応を検討すべきだ。
生産・消費両面での取り組みにはスピード感が重要だ。20年産の価格は低下し始めている。需給均衡が見通せる状況を官民一体で早期につくり、市場に示すことが大切である。
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2021年01月11日

「農業男子×総選挙」広報大使 初舞台Bリーグ会場 JA東京グループ
JA東京中央会は、男子プロバスケットボールのBリーグに所属する「アルバルク東京」と協力して東京農業PRの強化に取り組む。東京都立川市のアリーナ立川立飛で開かれたホームゲームでは、「農業男子×総選挙」で東京農業広報大使となった3人の若手農家が、初舞台として試合前のコートに登場した。
JA東京グループは今シーズン(2020年10月~21年5月)、ホームゲーム開催時に同チームの選手ら……
2021年01月14日

あす阪神・淡路大震災26年 記憶風化させない
未曽有の被害をもたらした阪神・淡路大震災の発生から、17日で26年を迎える。月日の経過に伴い震災の記憶が風化する中、本紙が当時報じた現場を改めて訪れた。関係者は「当時の様子を知る人はもうほとんどいない」と口をそろえる。震災の記憶をいかに次代へ継承するか。改めて問われている。(北坂公紀)
助かった命「奇跡」 兵庫県西宮市・卸売市場
地震発生から3日後の1995年1月20日付の1面。激しく倒壊した木造建築物を捉えた写真が、地震の規模の大きさを物語る。撮影されたのは兵庫県西宮市の西宮地方卸売市場だ。
「スーパーのバイヤーと取引していたら、不意に強い衝撃が走り、天井が落っこちてきた」。当時、同市場で青果卸・中善を営んでいた前田裕司さん(65)は振り返る。
震災当日は午前4時ごろから市場で働いていた。地震発生時は、地面から突き上げられるような縦揺れの衝撃が大きく「店にトラックでも突っ込んだのかと思った。はじめは何が起こったのか分からなかった」。
木造瓦屋根で2階建てだった建物は倒壊。ただ、山積みだった荷物の上に屋根がかぶさる形で、地面との間にわずかな空間が生まれた。「命が助かったのは本当に偶然だった」。奇跡的に犠牲者は出なかったという。
当初は再建を目指したものの、膨大な建設費などを前に話はまとまらず、2001年に閉場となった。
跡地にはスーパーなどが立ち並び、当時の面影はほとんど残っていない。前田さんは「当時の様子を知る人はもうほとんどいないと思う」と指摘する。
神戸市・農林中金事務所
「農林中央金庫神戸事務所も無残な姿に」。発生1週間となる1995年1月24日付の近畿・北陸面。3階部分が押しつぶされ、大きな被害を受けたビルの写真が説明文と共に掲載された。
神戸市内にある神栄(株)の本社ビルで、当時は1、2階に農林中金の事務所が入っていた。入社7年目だった同社執行役員の中西徹さん(56)は「当時、3階が職場だったが、出勤前だった。地震が3時間後だったら、おそらくつぶされていた」と話す。ビルは掲載4日後の28日から解体が始まり、1998年には跡地に新たにビルが建てられた。
農林中金の事務所は、95年2月からは仮設店舗で、同年7月からは仮店舗に移転して営業を再開。建て替え後のビルにも戻ったが、2002年に大阪支店に統合された。農林中金は「大阪支店でも当時を知る人は少なくなり、現在では3人しかいない」と話す。
近年、大規模な災害が頻発し、過去の災害の「記憶」と「教訓」から学ぶことは多い。今後起こる災害で被害を少しでも抑えるために、薄れつつある震災をどう次代に継承するかが問われている。
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2021年01月16日
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[活写] “最辛”の熊対策
青森県中泊町で木炭の生産を手掛けるツリーワークは、インド原産の激辛トウガラシ「ブート・ジョロキア」と木酢液を使った熊の忌避剤を開発した。熊の出没が多い2020年は、全国から問い合わせが相次ぎ、受注が前年の10倍に増えたという。
商品名は「熊にげる」。ジョロキアから抽出した辛味成分と木酢液を混ぜた黒い液体だ。臭いが漏れ出るよう上部に穴を開けたペットボトルに入れ、畑の近くにつるして使う。
炭・木酢液を研究する谷田貝光克東京大学名誉教授の助言を受け16年に開発。青森や秋田、長野県などのトウモロコシ畑やリンゴ園で試験し、熊や猿に対する効果を確認した。
ジョロキアの施設栽培にも取り組み、製品のコストダウンに成功した。現在はハウス2棟で、製品2トン分の原料を収穫する。価格は1リットル入りで1万円。1ヘクタールの畑で約1年間使える量という。
同社代表の佐々木嘉幸さん(82)は「注文が増えている。原料が足りないので、栽培に協力してくれるよう農家に呼び掛けたい」と話す。
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2021年01月17日

原動機1台で内張り2層を同時展張 茨城・施設ピーマン栽培の須之内さん
茨城県神栖市でピーマンを施設栽培する須之内康至さん(66)は、内張りカーテン2枚をビニール巻き取り用の原動機1台で張る方法を取り入れ、省力化につなげている。2枚のカーテンの端を固定し、同時に展張する仕組みだ。
カーテンの端固定
須之内さんは、栽培面積95アールのうち、促成作型の30アールで10年ほど前から取り入れている。カーテンを展張する仕組みは、親戚に改良してもらったものだ。
ワイヤ巻き上げ式の内張りカーテンを、3重に被覆する。屋根側の2層のビニールの端を、直径約1センチの鉄パイプにパッカーで固定。下層のビニールは、たるむほどの余裕をもたせてある。
張ったカーテンを確実にしまうために、ビニールを固定した鉄パイプと、下層のビニールを支えるワイヤをひもでつないだ。
カーテンの操作は手で電動スイッチを押すタイプ。午前8、9時に下層のカーテンから開け、午後4時ごろにカーテンを閉める。
「カーテンの開閉は毎日の作業。電動だが操作が一つ減るだけでも、省力的に感じる」と須之内さんは実感する。
ビニールを巻き上げるワイヤが伸びて長くなり、巻き上げが不十分になることがあるため注意が必要という。
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https://www.youtube.com/watch?v=R_dqGEomQ4w
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2021年01月12日

リンゴ、梨収穫はロボにお任せ 速度は人と同等で適期も見極め 農研機構など開発
農研機構と立命館大学、デンソーは23日、リンゴや梨を自動で収穫するロボットを開発したと発表した。果実の認識、収穫、コンテナへの収納が自動でできる。収穫速度は人とほぼ同じ、果実1個当たり11秒。今後2年かけて実証試験を続け、実用化を目指す。
はさみを使わずに収穫できるリンゴ、梨、西洋梨が対象。樹形は着果面が平面になるV字樹形に対応する。
収穫ロボットは、自動走行車両がけん引する。人工知能を活用。アームの土台にある2個の高性能なカメラによって果実を認識し、着果位置を把握する。3本爪のハンドが果実をつかみ、回転させて収穫する。
リンゴと西洋梨は、カメラで認識した全ての果実を収穫する。高さ80~200センチに着果した果実に対応。梨は果頂部の色を認識し、収穫適期の果実だけを選んで取る。試験では夜間でも精度90%で熟度を判定できた。収穫する果実がなくなれば走行車両を動かし、自動で次の果実に移動する。
収穫後の果実は、走行車両の荷台にある、収納システムのベルトコンベヤーに優しく落とす。2本爪のハンドが運ばれた果実をつかみ、コンテナに置く。満杯になったら自動で荷台に移動。荷台には5段重ねのコンテナが4山置ける。
収穫スピードの1個当たり11秒は、1時間で300個を収穫できる速さだ。自動走行車両を使った薬剤散布や除草も含め年間の作業時間を50%削減できるという。
農研機構果樹茶業研究部門は「海外の吸引型の収穫機と異なり、果実に傷が付きにくく、収穫適期が見極められるのが特徴」と説明する。他の果樹への応用も検討する。
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2020年12月24日

[旬菜物語] リンゴ「ピンクレディー」 長野・JAあづみ
小ぶりでも輝く魅力
長野県は全国2位のリンゴ生産量を誇ります。県内有数の産地のJAあづみ管内で栽培される「ピンクレディー」は小ぶりで甘酸っぱさが特徴の希少なリンゴです。「ピンクレディー」の特徴と地域のご当地グルメ「安曇野林檎(りんご)ナポリタン」を紹介します。
色鮮やか 貯蔵に強み
リンゴ「ピンクレディー」は商標名で、正式な品種名は「クリプスピンク」です。オーストラリアの試験場で誕生したリンゴで、世界各国で栽培されています。栽培の権利はオーストラリアの組織が管理しており、苗木生産と商標使用に対して使用料を支払う必要があります。
日本で生産する場合は、農家がオーストラリアの組織と契約し、日本の「ピンクレディー」の生産者組織、日本ピンクレディー協会に所属することが必要です。
同協会は2006年に発足しました。当初は所属する生産農家は長野県内の9人でしたが、20年3月時点では県内外の44人まで増えました。19年度は同協会で年間130トンを生産しました。長野県のJAあづみ管内では7人の農家が生産。同協会で生産する「ピンクレディー」の半分以上を占め、生産量は全国トップです。
「ピンクレディー」の果皮はピンク色を帯びた鮮やかな赤色をしています。1個180グラム前後の小ぶりなリンゴで、強い酸味がありながら甘さもある濃厚な味で、食べるとしゃきっとした歯応えがあります。生食はもちろん、加熱しても煮崩れしにくい特徴を生かして、アップルパイやタルトなどの調理にも最適です。
収穫時期はJA管内で主力のサンふじとほぼ同じ、11月中・下旬です。収穫した「ピンクレディー」は1月末まで貯蔵することで強い酸味が和らぎ、香り高い風味が楽しめます。サンふじの出荷時期を避けることができるのも利点です。
葉摘み作業念入りに
同協会の会長を務める、安曇野市のリンゴ農家、中村隆宣さん(62)は「ピンクレディー」の貯蔵性の高さを「冷蔵庫で保存すれば収穫から1年ほどは食感や味を維持できる」と紹介します。
栽培時は「ピンクレディー」独特の鮮やかな色味が付くように葉摘み作業を念入りに行います。また、料理に使いやすいように、他の品種よりも摘果を少なくすることで小ぶりなサイズに仕上げます。
中村さんは自身の農園では「ピンクレディー」のドライフルーツやジャム、ジュースの販売などの6次産業化に取り組む他、「ピンクレディー」をPRする曲を作詞・作曲するなどして認知度の向上にも力を入れています。
中村さんは「日本は欧米に比べてリンゴの消費量が少ない。消費者が『ピンクレディー』のような新しいリンゴに出合うことで、リンゴ全体の消費が拡大してくれたらうれしい」と笑顔で話します。
<JAあづみ>
安曇野市と松本市の一部を管内に持ちます。降水量も少なく、豊富な日照量に加えて、600~700メートル前後の標高が生み出す寒暖差を生かしてリンゴを中心に栽培する果樹の産地。他にも、稲作や野菜、キノコ、花きの栽培も盛んです。
<ショッピングメモ>
JAあづみ管内の生産者はJAを通じて東京や大阪などの市場に出荷します。JA農産物直売所「安曇野スイス村ハイジの里」(長野県安曇野市豊科南穂高5566の1)などでも販売しています。
甘酸っぱさが隠し味 安曇野林檎ナポリタン
長野県安曇野市には、ご当地グルメ「安曇野林檎ナポリタン」があります。2011年に市が取り組んだ事業がきっかけとなり、調理師会や大学、商工会などと連携して開発しました。条件は具やソースに同市産のリンゴを使うことだけで、提供店舗ごとに個性があります。14年には市内の飲食店5店で提供を開始。20年には市内外の14店まで拡大し、ご当地グルメとして、浸透しつつあります。
「安曇野林檎ナポリタン」
同市の「食事処(どころ)美里」では、トッピングに千切りにした「ピンクレディー」を使います。同店のオーナーシェフの北林智紀さん(43)は「『ピンクレディー』は、酸味とうま味がナポリタンと相性が良い上に、保存が利くので通年で商品を提供できる。千切りにした時に色が変化しにくいので見栄えもいい」と魅力を語ります。
ソースには酸味が特徴の「紅玉」のジャムも使います。北林さんは「『ピンクレディー』や『紅玉』のジャムがない時は、酸味や香りが強い品種のリンゴやジャムで代用が可能」とアドバイスします。
<食事処美里>
1977年創業。長野自動車道安曇野インターチェンジから車で15分ほど。営業時間は昼が午前11時半~午後2時、夜は午後5時半~9時半。水曜日が定休日。長野県安曇野市堀金烏川5059の10。(電)0263(72)6952。
<レシピ>
■材料(1人分)
ピンクレディー4分の1個、紅玉のジャム30グラム、乾麺のスパゲティ100~120グラム、ブナシメジ30グラム、タマネギ40グラム、ベーコン45グラム、ニンニク3分の1かけ、ケチャップ90ミリリットル、オリーブ油・モッツァレラチーズ・パセリ・塩・こしょう・ナツメグ・シナモン・各適量
■作り方
①強火で熱したフライパンに多めのオリーブ油とスライスしたニンニクと短冊切りにしたベーコンを入れて炒める
②フライパンに入れたベーコンの外側がくびれてきたら①とタマネギとブナシメジを加え炒める
③具に火が通ったらケチャップを入れて油とよく絡ませる。焦がさないように気を付けながらケチャップの色につやが出るまで炒めたら火を止めて、好みでナツメグとこしょうを入れる
④スパゲティを5%の塩分濃度の塩水(分量外)に常温で5時間漬けておく。それを1分間ゆでる
⑤③のソースと「紅玉」のジャム、④のスパゲティをあえて、皿に盛り付ける
⑥⑤に溶かしたモッツァレラチーズとシナモンを掛ける。その上から千切りにした「ピンクレディー」を盛り付けて、仕上げにパセリを振り掛ける
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https://www.youtube.com/watch?v=-atIIwSQoOY
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2020年12月12日

熊手型除草機(ホウキング)が自走式に 農家の発明を商品化 福岡・古野さんとオーレック
1時間の作業1分で
福岡県桂川町の農家、古野隆雄さん(69)が自作したアイデア農機具「ホウキング」の仕組みを応用した「株間除草セット」を、農機メーカーのオーレックが商品化した。同社の自走式小型管理機「ACE ROTOR(エースローター)」に取り付けて使う。野菜や乾田直播(ちょくは)の水稲など、幅広い品目で草取りの労力を減らせる。青ネギを栽培する100メートル畝での試用では、くわの手作業で1時間かかる除草が1、2分でできた。
古野さんの元祖「ホウキング」は、針金製の熊手を改造して作る。畝の上で引くと針金の先が雑草だけを根ごと抜く。雑草の根は作物よりも細く浅く張るため、土をひっかくだけで取り除ける。作物は針金の間をすり抜け、傷まない。新商品も原理は同じだ。熊手型で、1連で20センチ幅をカバーできる。
「ホウキング」は針金の数を増やすときは縦に取り付けないとバランスが取れないのに対し、株間除草セットは、横に針金の数を増やしても安定する。同社開発部が麦畑で実証したところ、最大で4条を一度に除草できた。除草する幅や針金が入り込む深さなどは苗や雑草の生育状況に応じて変えられる。
同社は、作物の根がしっかり張ってから使うのを勧める。発芽後1、2週間が目安だ。苗定植の場合も同様。再び雑草が生えるので7~10日置きに除草する。
古野さんは「複数の条での除草や速度を踏まえると、大規模の有機農家は特に導入する価値がある」と評価。ただ、「ホウキングに比べコストはかかる」とも指摘する。
「株間除草セット」の価格は、2連型が5万2800円、4連型が9万6800円。取り付ける作業機のエースローターは、2連用の「AR650」が24万2000円、4連用の「AR300」は20万6800円。農機具店で購入できる。
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https://www.youtube.com/watch?v=epTqVCtchYg
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2020年10月20日

農業Week開幕 スマート農機最前線 千葉
日本最大の農業・畜産資材の展示会「農業Week(ウイーク)」が14日、千葉市で始まった。同時開催の「国際ガーデンEXPO」などを含め、500社が出展。最新のスマート農業製品や資材をアピールした。新型コロナウイルス対策として、検温やマスク着用を徹底する他、オンライン参加にも対応した。リードエグジビションジャパン主催。16日まで。
会場では小型無人飛行機(ドローン)や自動運搬台車、草刈り機など、人手不足に対応して作業を省力・軽労化するロボット農機が目立った
散布や運搬 お任せ
ドローンメーカーのXAG JAPANは、農薬散布や収穫物の運搬を自動化する農業用無人車「R150」を発表した。バッテリー式で、フル充電で4時間の走行が可能。ドローンが使いにくい果樹園などに向く。
薬剤散布用のタンク容量は100リットル。二つの散布スプレーは上下に200度、左右に290度回転し、幅広く噴霧できる。
同社のドローンと同じ自動運転機能を採用した。位置情報を基にルートを設定して自動で走行する他、リモコン操作や作業者に追随する機能もある。傾斜15度まで対応する。バッテリーを15分でフル充電にする急速充電器も紹介。2021年内の発売を予定する。
自動水門や防虫照明
北菱電興は、来春発売予定の水田用自動水門「アクアポート」を紹介した。水田の水位調整に機能を絞り、3万円台に価格を抑えた。
二つの水位センサーを水田内に設置し、給水口の塩ビパイプに本体を接続。自動で給水と止水を切り替えて設定水位を維持する。単1電池4本で稼働するため、電源がない場所でも使える。
本体は高さ42センチ、幅23センチ、奥行き19センチで重さは5・5キロ。価格は3万8000円ほど。同社は「取り付けも簡単。水管理の省力化に役立ててほしい」と期待を込める。
左から、北菱電興が来春発売予定の「アクアポート」。スピリッツの「害虫くん退散1号」。シシクアドクライスの階段昇降台車(14日、千葉市で)
スピリッツは、ヤガ類などを寄せつかせない発光ダイオード(LED)照明「害虫くん退散1号」を出展した。畑や施設内に設置して害虫が活動しにくい波長の光で寄せ付けない仕組みだ。農薬散布回数の削減による省力化やコスト削減を期待する。
本体は長さ約1・2メートル、直径25ミリ。10メートルほど光が届く。同社によると、施設カーネーションや露地のネギやタマネギ、キャベツなど20戸以上の農家が利用しているという。消費電力は18ワットで、家庭用電源が必要。価格は1本4万5000円(税別)。
段差を越えられる台車や、荷物を載せたまま階段を昇降できる台車の出展も目立った。物流資材を扱うテイモーは、段差乗り越え台車「ロイターバウル」を実演。台車前方の二つの車輪が動いて最高4センチの段差をスムーズに越えられる仕組みになっている。同社は「ちょっとした段差で困っていたらぜひ試してほしい」と勧める。価格は5、6万円とし、別途送料が必要だ。
シシクアドクライスは、階段を昇降できるゴムクローラー台車「HTーCUー1」で、試作品のハンドストッパータイプを紹介した。ストッパーで階段からのずれ落ちを防止できる。硬い平地なら2輪台車として使える。車輪タイプもある。同社は「荷物を載せたまま安定して階段の上り下りができる」と強調する。価格は9万4000円(税別)。
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2020年10月15日

姿変えず1世紀 今も農の要
JAおおいたが運営する中津市の農産物直売所「オアシス耶馬洞門」は、1923年にできた米倉庫を改装した建物だ。右から書かれた「農業倉庫」の文字が、100年の歴史を今に伝え、赤れんがが道行く人の目を引き付ける。
かつて直売所の付近にはコンビニエンスストアやスーパーなど食材を販売する店舗がなかった。そこで合併前のJA中津下毛が、地域活性化と組合員の生活が便利になるように、遊休施設だった倉庫を直売所に改装。れんが造りの見た目はそのままに、2004年にオープンした。
店は観光地・耶馬渓にある「青の洞門」に近く、新型コロナウイルスの感染拡大前は、多くの観光客でにぎわった。今は特産の干しシイタケや栗、梨など秋の味覚を求め、地元客が訪れる。
オープン当時から働く米農家の楢原津由子さん(58)は「地元の人にとって昔からのなじみの建物。新鮮な野菜が並ぶので、観光で来た時には立ち寄ってほしい」と話す。
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2020年10月14日

わらつと納豆作ろう 農家から原料仕入れ 「収入の一助に」 長野県飯島町 加工・販売企業
長野県飯島町でわら細工の加工・販売をしている「未来いいじま」は、わらつと納豆を手作りできるキットを販売している。原料のわらは同町や周辺市町村の農家から買い上げたものと、同社で栽培したわらを使用。商品の販売を皮切りにわらの新たな販路を模索し、農家の副収入としてのわらの需要拡大を目指す。
同社では農家から稲わらを1キロ当たり25~70円で買い取り、米俵や大相撲で使う土俵などに加工し、販売をしている。だが、用途は限られており、需要の底上げを模索していた。
キットは同町の小学生が発案。2019年3月に町内の道の駅でテスト販売すると大人気で、1日で39セット が売れた。手応えを感じ、今年の7月10日に正式に発売した。
キットには、わらつとが2本と、県産の大豆「ナカセンナリ」が60グラム入っている。納豆の発酵に必要な温度を保つための使い切りカイロ2個、納豆作りの手引書も含まれる。煮沸消毒したわらつとに蒸した大豆を詰めて、40~60度で18~20時間ほど保温すると完成する。
大豆の仕入れには長野市の納豆メーカーが協力した。わらつとを束ねる作業や、袋詰めは箕輪町の障害者施設に委託。「農家や障害者、地域の人が笑顔になる」という思いと、わらつとをかけ、商品名は「笑(わら)つと納豆手作りキット」と名付けた。
駒ケ根市の日帰り温泉施設「こまくさの湯」で販売する他、同社が電話で注文を受け付けている。供給体制が整えば、県内の道の駅やインターネットでの販売も考えている。
同社の藁(わら)細工製造本部長の酒井裕司さん(45)は「農家の収入の一助となり、もうかる農業につなげることで、地域の農地を守っていきたい」と強調。「夏休みの自由研究にもぴったりだと思う。将来的には年間10万セット を目標に全国で売り出したい」と意気込む。
1セット 1100円。問い合わせと注文は同社、(電)0265(86)6600。
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2020年08月11日

[新型コロナ 備えて前へ] “密”避けて 「アンシン オトドケ」
「お待たせしました。お客さまのお料理をお持ちしました」
料理の配膳でロボットが活躍するのは、新潟市の焼き肉店「キラキラレストラン焼肉黒真」。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎながら、ブランド牛「にいがた和牛」などの消費拡大につなげていく。
ロボットの名前は「エイミー」。高さ1・5メートルの人型で、胸部のトレーに料理を載せて客席まで運び、客が受け取ると自動で待機位置まで戻る。タイヤを備え、店内を自在に移動する。
同店は新型コロナ対策で4カ月ほど休業していたが、7月の営業再開に当たってロボットを取り入れた。従業員と客が接近する回数を減らし、安心して食事を楽しんでもらう。現在は、配膳作業の1、2割をロボットが担っている。
同店の山田菊夫支配人は「新型コロナ対策だけでなく、ロボットの配膳は面白いと家族連れに非常に人気」と手応えを話す。
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2020年08月02日

リンゴの高密植矮化栽培 ロボット芝刈り実演 全農長野
JA全農長野は28日、長野県飯綱町のリンゴを高密植矮化(わいか)栽培する園地で、ロボット芝刈り機実演会を開いた。株元が盛り上がって傾斜になっている場合でも除草できることを紹介した。高密植矮化栽培では、細い苗木を密植するため、株元の除草に草刈り機は使いにくい。除草剤散布や手作業で対応しているが労力かかるため、ロボット芝刈り機で省力化するのが狙いだ。
全農長野によるとロボット芝刈り機の導入は桃、ブドウ、慣行栽培のリンゴなどの園地では事例はあるが、リンゴの高密植矮化栽培では珍しい。
実証試験は7月上旬から始めた。JAながの、長野市の農機メーカー麻場と連携。ハスクバーナ・ゼノアが開発したロボット芝刈り機「オートモア430X」を溝の深いタイヤに換えるなどして、傾斜のある園地でも草刈りできるようにした。麻場によると、タイヤなどを替えたロボット芝刈り機の価格は、概算で5~7万円ほど高くなる見込みだ。
約18アールの園地を半分に区切って稼働。樹間は1メートルで、1列55本。樹間にも入って草刈りができている。協力農家の黒岩智子さん(41)は「炎天下の中で株元の草刈りは大変だが、ロボットだと勝手に草を刈ってくれるので楽」と効果を実感する。
JA営農指導員ら30人が参加。全農長野生産振興部の竜野竜部長は「リンゴのスマート農業化の第一歩だと思う。省力化をして栽培面積維持につなげたい」と強調する。
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https://www.youtube.com/watch?v=baHvrk6p58U
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2020年07月29日