[ニッポンの米]店頭価格は西高東低? 生産量少 在庫少で上昇 本紙9都市調査
調査は5月上・中旬に本紙の記者が実施。札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、松山、福岡を対象とした。最も安く売られている商品を調査したところ、いずれの都市でもブレンド米が最安だった。
最も安い価格の米があったのは札幌で、備蓄米とみられる道産のブレンド米が5キロ3434円。「ゆめぴりか」「ななつぼし」などの単一銘柄も他の都市より安く売られていた。仙台・新潟が同3500円代で続き、東日本で割安感が強かった。
最も割高だったのは広島で、同4881円と東日本の都市より4割高い水準だった。名古屋は同4406円、松山は同4319円と続いた。いずれの都市も米売り場の店頭在庫が多くはなく、不足感から小売店が価格を上げて販売量を抑制しようとしている可能性がある。
東京は同3974円、大阪は同3866円、福岡は同3758円だった。いずれも大手米卸が供給する備蓄米のブレンドが最安銘柄だった。単一銘柄は割高だったり、在庫が少なかったりしたが、備蓄米の手当てが進んでいることで最安価格が抑えられていた。
東京、大阪、松山では、調査時点で全ての米が売り切れている店があった。ある大手スーパーは、「米の生産量が少ない消費地の店舗ほど在庫が少ない」と説明する。縁故米や農家の直売で購入する消費者が少ないため、店頭で売れ行きがよく、在庫不足に陥る傾向があるという。
(ニッポンの米取材班)