トマト褐色根腐病 連作避け根残さ除去

トマト褐色根腐病に発病しコルク化した根

特 徴


 トマト褐色根腐病は、病原糸状菌ピレノケータ・リコペルシシによって引き起こされる難防除の土壌病害。トマトだけに発生し、全国で確認されている。

 根が褐変し、細い根は腐敗消失して太い根だけとなる。太根の褐変部位は松の根状にコルク化して表面に多数の亀裂を生じる。地上部では着果負担が掛かり始める時期に、しおれや黄化を呈するようになるが、維管束褐変は認められない。本州では病勢が進むと激しい萎凋(いちょう)症状、中段果房の着果不良など大きな被害となる。北海道では枯死に至ることはまれだが、果実が小玉化するなど収量に影響し被害となる。

 根部の発病は低温期に進行し、特に生育前半が低温で経過する作型で被害が大きい。
 

防 除


 トマトの連作を回避する。病原菌は被害根残さなどと共に土壌中で生存するため、作付け終了後に根部残さを除去する。

 薬剤による土壌消毒の他、土壌還元消毒や太陽熱消毒が有効だ。本病に耐病性を持つ台木品種を利用した接ぎ木栽培を実施する。

 北海道では定植10日前までに、ふすまを10アール当たり500キロ、発生程度の低い圃場は250キロ施用することで、定植後2カ月間の発病軽減効果が認められている。ただし、栽培終了時までの発病抑制効果は期待できず、他病害虫への影響は不明。土壌還元消毒直後の栽培には不可だ。

(北海道立総合研究機構花・野菜技術センター生産環境グループ研究主査・西脇由恵)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2013/9/18

 

 

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