夜間銃猟を開始 2カ月で鹿100頭目標 和歌山県鳥獣害対策

 和歌山県は、鳥獣被害軽減に2月から鹿の夜間銃猟を始めた。わな猟や昼間の猟だけでは目標捕獲頭数に追い付かないため、夜間銃猟で補うのが狙い。周辺地域への周知や流れ弾の防止など安全対策を徹底しながら、3月まで2カ月間で過去最大の100頭捕獲を目指す。捕獲圧を高めることで鳥獣被害の軽減を実証する。

 夜間銃猟は2015年の改正鳥獣保護法施行で、環境省の「夜間銃猟安全管理講習」の認定者に限り、可能となった。受講は無料で、射撃技術や捕獲実績を審査する。

 同県によると、県内の鹿の生息数は、15年度で5万4000頭と推定。鹿による農作物被害は5500万円と過去最高を記録した。年間1万3200頭増えていると試算し、被害軽減に年間1万7000頭の捕獲が必要という。

 県は、捕獲圧を高めるため、15年度より全国に先駆けて夜間銃猟を導入。県が鳥獣捕獲を委託する県猟友会で、夜間銃猟ができる射手6人が15、16年度で計60頭を捕獲した。17年度は2、3月に、鹿の生息密度が高い5カ所で100頭の捕獲を目指す。

 夜間銃猟に取り組むには徹底した安全性確保が必須。餌を置いて誘引する場所や、射撃位置を決め、後ろが斜面で流れ弾を防ぐ。ただ、猟場地区には日時を周知し、銃猟時は近接道路の通行止めにするなどが必要で、自治体や警察との調整に時間がかかり、開始が年度末になってしまう。

 16年度の捕獲数は1万6000頭と、目標を下回った。県農業環境・鳥獣害対策室は「11月から始められる方法を検討したい。夜間銃猟での捕獲を増やしていく」と説明。今年は射手1人を増やし、夜間銃猟の強化で目標達成を目指す。

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