[2019参院選] あす投開票 1人区 激戦大詰め 与野党 「一騎打ち」

 参院選は21日の投開票日に向けて、大詰めを迎えた。改選議席数1で、農村部も多い「1人区」は事実上の与野党一騎打ちの構図。中でも岩手、新潟両選挙区では接戦が続く。農業地帯を意識し、各候補者は農政もアピール。輸出拡大などを主張する与党に対し、野党は戸別所得補償制度などを打ち出す。与野党幹部も続々と現地入りしており、議席獲得への戦いは激しさを増している。
 

岩手


 4選を目指す自民党の平野達男氏は19日、応援に駆け付けた安倍晋三首相と共に、岩手県花巻市などで支持を訴えた。専門分野の農政を踏まえ「農林水産などの政策に取り組むため、皆さんの力を貸してほしい」と強調。選挙戦では、輸出拡大による農業の成長産業化などを提起している。

 岩手は、国民民主党の小沢一郎氏が強固な地盤を持ち、自民党にとっては激戦区の一つ。安倍首相の現地入りは2回目。二階俊博幹事長も応援に入るなど総力を挙げる。

 同日の応援演説で安倍首相は「農業は国の基。高く海外に輸出し、農家の手取りを増やすことが大切」と強調。平野氏とともに海外への販路開拓の重要性を訴えた。

 平野氏は、各地の演説で和牛やリンゴなどの県特産を挙げて「後継者不足が言われるが、岩手はもっと力を出せる」と農業票獲得に力を入れる。

 「持続可能な農業、東日本大震災の復興へ、希望の一票を背負わせてほしい」と訴えるのは、無所属新人で野党統一候補の横沢高徳氏。兼業農家出身の元パラリンピック選手で、21年前の事故以来、車椅子生活を続ける。選挙戦でも、車椅子から声を張り上げる。

 接戦が続く対立候補は農政通だが「農業への思いは人一倍強い」と強調。18日は水田地帯の遠野市などで演説を重ねた。国民民主党の玉木雄一郎代表が応援に駆け付け「今の政治は米政策含め、持続可能な農業のためになっていない」と指摘。横沢氏と家族農業の重要性などを訴えた。

 大船渡市での演説会には農家や地域住民ら約200人が参加した。「バリアフリー化の視点で見える課題を解決したい」と訴えると、「そうだ」の声と拍手が巻き起こった。

 NHKから国民を守る党から梶谷秀一氏が立候補している。
 

新潟


 3選を目指す自民党の塚田一郎氏は、稲作地帯を多く抱える新潟県だけに農業票の獲得を重視。道路整備を巡る自身の“忖度(そんたく)発言”の謝罪をしながら、米の輸出をはじめ農政の訴えに力を入れる。

 「ご迷惑をおかけした」。450人が集まった18日の柏崎市での個人演説会は謝罪から始まった。その上で水田農業の将来像などに言及した。

 中国への県産米の輸出再開を踏まえ「中国の米の需要量は日本の20倍。高くてもおいしいコシヒカリが食べたいという人がいる」と説明。安倍政権が推進する農産物の輸出拡大の重要性を改めて強調した。

 新潟を激戦区と位置付ける自民党は、安倍首相と菅義偉官房長官が既に2回現地入りした。閣僚や党幹部が相次いで応援に訪れており、議席確保に執念を燃やす。

 無所属新人で野党統一候補の弁護士、打越さく良氏は19日、新潟市内で街頭演説を重ねた。選挙戦が終盤に入る中、「接戦だが、相手候補に追い付いていない。どうか勝たせてください」と訴えた。

 弁護士として貧困問題などに携わってきた経歴を踏まえ「アベノミクスの下でひどくなった貧困、格差、不平等と徹底的に戦う」と強調した。

 農業分野では戸別所得補償制度の復活などを掲げる。公示日以降、中山間地域や家族農業など、多様な担い手を守ることができていないと安倍政権の農政を問題視。政策転換を訴えている。

 21日の投開票日に向けて、選挙期間の折り返しとなった12日は、立憲民主党の枝野幸男代表が現地入り。終盤に向けての支持拡大を呼び掛けた。

 NHKから国民を守る党から小島糾史氏が立候補している。 

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