日米協定「数週間以内に締結」 トランプ氏議会に通知 米は輸入枠ゼロめざす

 トランプ米大統領は16日、日本との貿易協定について関税分野で合意し、数週間以内に協定を締結する意向であることを議会に正式通知した。日米両政府は9月下旬の協定署名を目指す。重要品目の調整を重ね、署名のタイミングが近付く一方、日本政府は協定の内容を明らかにしていない。早期の情報開示を迫る野党側の反発は必至で、国会審議で激しい追及が予想される。
 

 ホワイトハウスが同日発表したトランプ氏の声明では「日本の関税障壁に関して、初期の貿易協定が合意に達した。今後数週間で締結する」と明記。物品以外では、インターネットを使った商取引などを含むデジタル貿易で合意し、締結する方針も示した。


 日米両政府は8月、貿易協定交渉で大枠合意した。安倍晋三首相とトランプ氏は9月下旬、ニューヨークで開かれる国連総会に合わせて会談し、協定に署名する方針だ。

 重要品目の一つである米については、環太平洋連携協定(TPP)で米国と約束した輸入枠の削減に向けて調整しており、日本側はゼロを目指している。協定締結の直前には結論が出る見通しだ。日本はTPPで米国に対して、最大7万トン(13年目)の輸入枠を設けることを約束していた。

 ただ、日本側は国内の米需給などを踏まえ、今回の交渉を通じ、この輸入枠をゼロにする必要があると判断。現在も米国と調整を続けており、最終的には交渉担当の茂木敏充外相と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表の閣僚間で結論を出すことになる。

 重要品目のうち、米国産牛肉の関税は、TPPと同じ水準に引き下げ、緊急輸入制限措置(セーフガード=SG)を講じる方向。

 日米は協定への署名後、年内発効も視野に入れて手続きを加速させる考え。米国側は貿易協定を巡る国内手続きを定めた大統領貿易促進権限(TPA)法の特例措置に基づき、議会承認を必須としない手続きで締結を目指す。同法には、米国が他国に課す関税の一部を大統領の権限で削減・撤廃できる条項がある。

 日本側は国会が協定を承認する必要がある。政府は10月召集予定の臨時国会に協定を提出し、早期承認を目指す。

 トランプ氏は声明で、関税分野での合意後の対応にも言及。日本との包括的な協定の達成を目指し、今回の協定の後も関税以外の分野でも交渉を進める姿勢を示した。
 

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