日米協定承認案を可決 衆院外務委

 衆院外務委員会は15日、日米貿易協定の承認案を与党などの賛成多数で可決した。農産品の影響試算の根拠や、牛肉などのセーフガード(緊急輸入制限措置=SG)の実効性確保などが論点となったが、政府と野党の攻防は平行線のままだった。審議時間は、環太平洋連携協定(TPP)などを下回る11時間にとどまった。19日の衆院本会議で採決する予定だ。

 自民、公明両与党と日本維新の会、希望の党が賛成。立憲民主、国民民主両党などの共同会派と共産党は反対した。

 衆院の審議で野党側は、関税撤廃時期が未定の自動車・同部品を除外した自由化率や経済効果の算定や、追加関税回避の根拠となる議事録を要求した。

 農産品では、国内対策がまとまっていない中で「国内対策で農家所得や生産量は維持される」とする農水省の説明に批判が集中。野党側は、現実的な影響試算や国内対策の具体像を示すよう強く求めた。

 だが政府・与党は一連の要求には応じず審議を進めた。牛肉SGを巡っても、発動すれば「発動水準を一層高いものに調整する」協議に入るという規定を引き合いに、野党はSGの効果を疑問視。政府の答弁は「結果は予断していない」(茂木敏充外相)にとどまり、議論は深まらなかった。

 同日の採決前の討論で、野党は「単純な試算を含む多くの基礎的な資料の提出もないまま採決に至った。厳重に抗議する」(立憲の森山浩行氏)などと政府の姿勢を強く批判した。

 19日に衆院を通過した場合、参院では20日にも審議入りする見込み。政府・与党は12月9日の会期末までの承認を目指す。協定の承認は憲法で衆院の優越規定があるが、適用に必要な30日は残っておらず、会期延長がなければ参院での可決が必要になる。
 

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