[あんぐる] あなたの備え支えます 「防災の日」─農業の多面的機能

倉庫に保管された精米。被災地からの要請を受けると迅速に届ける(千葉市で)

 農業・農地には、災害時に食料や水を提供したり、災害支援の拠点となったりして人の命を守る防災機能がある。多面的な機能の一つだ。JAグループは防災食の開発で機能を強化する。大規模な水害や地震は、いつ発生してもおかしくない。「防災の日」に農業・農地の価値を改めて認識したい。
 

精米備蓄倉庫(千葉市)


 倉庫や工場が建ち並ぶ千葉市内の工業団地に、ひときわ大きな建物がある。災害に備えて精米を保管する倉庫だ。温度や湿度を一定に保った庫内には10キロずつに小分けされた精米80トンが積み上がる。万が一の場合に、被災地でご飯がすぐに食べられるようにしている。

 政府は現在、精米備蓄事業として約500トンを保管する。これは2011年の東日本大震災の発生から1カ月ほどの間に、被災地で必要とされた量に相当する。16年に発生した熊本地震の際は、約86トンを被災地に送った。

 精米は1年間保管して、菓子などの加工用米として販売し、翌年産の米と入れ替える。農水省は「被災地ですぐに使えることが重要。無洗米で保管する」と説明する。(富永健太郎)
 

避難場所(東京都西東京市)

 
岡さんの畑に立つ「災害時協力農地」の看板。自衛隊や市、消防などとの連携で毎年、防災イベントを開く(東京都西東京市で)
 
 災害発生時に、農地を地域住民らの避難場所として開放する「災害時協力農地」。JA東京みらい管内の西東京市には、この農地が107カ所ある。市内の農業体験農園「トミー倶楽部(くらぶ)」代表の冨岡誠一さん(61)は「東日本大震災の時には、地元住民らが畑に避難してきた。食料の供給だけでなく、地域住民に『近くに避難できる場所がある』と安心してもらうことも農業の役割」と話す。(釜江紗英)

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