家伝法の課題検証を 鳥インフルで自民、PT設立へ
2021年01月21日
自民党は20日、鳥インフルエンザ等家畜防疫対策本部(本部長=江藤拓前農相)の会合を開いた。議員からは、県による対応水準のばらつきの是正や、十分な埋却地の確保の徹底に向け、国の対応強化を求める意見が出た。江藤本部長は「法律の問題点はないのか」と述べ、現行の家畜伝染病予防法(家伝法)の課題の検証が必要との認識を表明。プロジェクトチーム(PT)を立ち上げて議論する方針を示した。
高病原性鳥インフルエンザは今シーズン、15県36事例が発生し、過去最多の604万羽が殺処分された。……
高病原性鳥インフルエンザは今シーズン、15県36事例が発生し、過去最多の604万羽が殺処分された。……
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抹濃・ほうじ茶アソートセット JA京都やましろ
JA京都やましろが販売する、京都・山城産の宇治抹茶「抹濃(まっこい)」と、ほうじ茶を使った焼き菓子。マドレーヌ、フィナンシェ、ブラウニー、キャラメルサンドの各4種で、「ほんまもんの抹茶」を感じてもらえるよう、味と香りの仕上がりにこだわった。
「抹濃」は、JAが特産茶の需要拡大で力を入れる独自ブランド。山城地域で生産された碾茶(てんちゃ)を100%使い、JAが製造・加工する。焙煎(ばいせん)の香ばしさが感じられるほうじ茶は買い上げた「刈り直し」を使った。
8個入り2160円、12個入り3000円。JAの直売所「宇治茶の郷」やインターネットで販売する。注文はフリーダイヤル(0120)200530。
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2021年02月24日
〈役人の骨っぽいのは猪牙(ちょき)に乗せ〉という川柳がある
〈役人の骨っぽいのは猪牙(ちょき)に乗せ〉という川柳がある。猪牙は吉原に通うのに使った足の速い小舟のこと。お堅い役人も色で骨抜きになるということらしい▼色ならぬ飲食接待で籠絡できるとみられたか。鶏卵生産大手の前代表から接待を受けたとして、農水省の枝元事務次官らが国家公務員倫理規程違反で処分された。次官は、代金は「大臣(同席していた吉川元農相)が支払ったと思っていた」と話していたが、実際には利害関係者である前代表が負担した▼倫理規程ができたきっかけは、23年前に発覚し、大蔵官僚の接待汚職が暴かれた「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」。官僚の皆さんに〈李下(りか)に冠を正さず〉という言葉を贈ろうと思ったが、直近の総務省をはじめ、倫理規程ができた後も違法接待は繰り返され、問われるはむしろ学習能力か▼元農相と前代表の関係は贈収賄事件に発展。政官業の癒着で鶏卵行政がゆがめられたのではないか。国民の厳しい目が農水省に注がれている。心配なのは農政全体に不信感が広がること。政策遂行に支障が出れば農家にも影響が及びかねない▼元農相の在職中の政策決定過程を農水省は検証中だ。傷を治すにはうみを出し切ることが先決である。そして政策で成果を上げる。国民共通の願いは食料自給率の向上だろう。
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2021年02月27日

米の国際価格 じわり上昇 不作、新型コロナ、政情不安… アジアで需給逼迫
米の国際価格がじわり上昇している。アジアの各産地で収穫が遅れ、需給逼迫(ひっぱく)感が強まった。新型コロナウイルス禍のパンデミック(世界的大流行)や、輸出国のミャンマーの軍事クーデターによる影響など先行きの不透明感が広がっている。(特別編集委員・山田優)
国際相場の指標となるタイのインディカ白米の輸出価格は、昨年4月のパンデミックによる買いだめで1トン当たり582ドル(1ドル=約105円)まで上昇した。その後は落ち着いて500ドル前後で推移していたが、12月から上昇に転じた。今年1月は、同560・3ドルで、2月10日には585ドルの高値を付けた。
国連食糧農業機関(FAO)は毎月、アジアを含む世界21の米相場から米の国際指数を発表し、この2カ月間に合わせて5%を超える上昇幅になったと報告。1年前に比べて10%高い水準だ。米の大半を占めるインディカ米の値上がりが目立つ。
FAOによると、主力輸出国であるタイやベトナムで、かんがい水の不足などが原因で減収するとの見通しが広がっていることが、アジアの米価格上昇の理由だ。インドやパキスタンなどは低価格を武器に輸出に意欲的だ。しかし、コロナ禍の影響で搬送に必要なコンテナ船の手配が難しく、中国やフィリピンの前倒しの注文などが重なり、価格を押し上げた。
各国とも現状ではパニック買いなどの混乱は報じられていない。米農務省の調査では、中国などを中心に世界で1億7000万トンを超す豊富な在庫があることから、深刻な米不足による価格急騰などの懸念は小さい。
ただし不安定要因はある。200万トンを超す米輸出国であるミャンマーは2月1日の軍事クーデターで輸出を止めた。国民生活への悪影響を軍事政権が懸念したためとみられる。
FAOのエコノミストで米専門家であるムスタファ・シャーレイ氏は、記者の質問に「ミャンマーは米の作柄が順調ではなく、今年の輸出量は元々過去数年に比べて低調だった。直近の政治的出来事(クーデター)が米需給の見通しを一層不透明にしている」と答えた。
また、混乱が長引けば「ミャンマーの潜在的な可能性に注目して過去10年拡大してきた農業分野への海外からの投資が減り、長期的な生産拡大や輸出に悪影響が出るのではないか」とみている。
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2021年02月28日

食・農就活サミット 72団体が出展
農業に特化した求人情報サイト「第一次産業ネット」を運営するライフラボは28日、2022年春に卒業予定で就職活動中の学生らを対象にした「食・農就活サミット」を東京都千代田区で開いた。農業法人や食品関連会社など72団体が出展。就活生ら約500人が参加した。
水稲や野菜、畜産を手掛ける法人の他、JAや農薬会社などの企業・団体が出展。……
2021年03月01日

未活用の土地使い コインランドリー提案 地域の利便性向上へ JA三井リース
JA三井リースは地域の利便性向上のため、JAや組合員に、未活用の土地でコインランドリーを設置・運営する提案を始めた。農家や高齢世帯の家事負担を軽減できる他、直売所などの施設に併設することによる相乗効果、遊休施設の有効利用が期待できる。初の店舗が1日、東京都のJA町田市管内でオープンした。
同社が提案するコインランドリーをJAなどが導入する際は、同社と機械のリース契約を締結する。……
2021年03月02日
農政の新着記事
コロナ下販促支援 2次募集 7月末分まで対象に 農水省
農水省は、新型コロナウイルス禍で売り上げが2割以上落ち込んだ農産物の販売促進活動を支援する「国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業」の2次募集を行う。近く募集を始め、締め切りは4月上旬とする方針。4月中下旬から7月末までの取り組みを対象とする。
2020年度第3次補正予算で250億円を計上した事業だが、緊急事態宣言の再発令による影響なども踏まえ、21年度も支援することにした。……
2021年03月02日
21年産米需給対策 15県が「連携型」活用 飼料用米対象が中心 農水省まとめ
2021年産米の需給安定に向け、都道府県と同額を国が上乗せ助成する措置を活用し、15県が独自の転作支援策を実施する方針であることが農水省のまとめで分かった。新潟、東北地方など、20年産の主食用米の作付面積が大きい上位10道県のうち7県を含み、飼料用米による転作拡大を助成対象とする県が多い。
同省が都道府県から聞き取り、2月22日時点でまとめた。……
2021年03月02日

[米のミライ](4) 輸出 JAグループ茨城 外・中食から家庭狙う 本物志向に応える
JAグループ茨城は、米の輸出に力を入れ「JAグループ茨城米輸出協議会」を設立、輸出用米の集荷量をこの3年で3倍にした。地道に販路を開拓し、昨年はフィンランドのスーパーで売るすし向けにも広げた。海外で日本食が広まり、粘りや香りの良い日本米の需要が高まっていて、有望な市場として開拓を進める。輸出を通じた需給調整にも期待をかける。
JA全農いばらきは2月、初めて米の県オリジナル品種「ふくまる」の輸出を始めた。3月からシンガポールの日系スーパーで、家庭用精米の売り場に並ぶ予定だ。ターゲットは中所得層以上を見込む。
JA全農いばらき米穀総合課の並木誠也課長は……
2021年03月02日

[迫るリミット](1) 荷主が選ばれる時代 物流の環境改善急げ
新型コロナウイルス下で、生活や農産物流通に欠かせないインフラとして、物流業界の存在感が高まっている。一方で「働く時間が2割長く、給料は2割安い」といわれる業界には、働き方改革の波が押し寄せる。荷物を運べなくなる事態を防ぐため、農業界も共に環境改善を加速できるか。タイムリミットが迫っている。
使命感が支え
昨年8月、東北地方で野菜や米などの農産物を取り扱う運送会社の担当者(40代)は、契約する下請け会社から連絡を受けた。「物流センターでコロナ感染者が出た」という報告だった。……
2021年03月01日
農協改革 改正法検討時期迫る 「准組」「信用事業」が焦点
改正農協法の施行5年後の見直し時期まで、残り1カ月となった。政府の規制改革推進会議は週内にも農林水産ワーキンググループの会合を開き、農協改革を巡る政府・与党の議論が本格化する見通しだ。准組合員の事業利用規制や信用事業の在り方が焦点。過去の経緯を踏まえた丁寧な議論が求められる。
2016年4月1日施行の改正農協法は、政府が施行後5年をめどに、農協改革の実施状況を勘案して見直すことを定める。……
2021年03月01日
大雪被害のハウス再建 資材発注早めに 納品に数カ月 規格・量 把握を 農水省
昨年12月以降に東北、北陸地方などを襲った大雪で被害を受けた農業用ハウスの再建に向けて、農水省やJA全農は、資材の早めの発注を農家に呼び掛けている。特にパイプは、農家が発注してから納品されるまでに通常でも2、3カ月程度かかる。これから復旧作業が本格的に始まるため、円滑な資材の手配には、必要な規格や量の把握が重要と指摘する。
農水省によると、今回の大雪による農業用ハウスの被害は25日時点で26道府県の1万5420件に上り、被害額も94億円に及ぶ。……
2021年02月28日
民間建物 木造化促す 促進法改正へ自民が骨子 党派超え 今国会成立めざす
自民党は、議員立法による「公共建築物木材利用促進法」改正案の骨子をまとめた。現行法では公共建築物に限って木材の利用を促しているが、この対象を民間の建物にも拡大することが柱。利用期を迎えている国内の人工林の需要確保につなげる。野党にも賛同を呼び掛け、超党派の議員立法として今国会で成立させたい考えだ。
同法は2010年に成立、施行され、国が整備する建築物などへの木材利用を促している。日本の森林は、戦後に植えた人工林を中心に主伐、利用の時期を迎えていることから、民間の建物の木造化も促し、国産材の利用につなげるべきだと判断した。
改正案では、国・地方自治体と事業者が、建物への木材利用の推進に関する協定を締結する。協定の内容は公表し、事業者が着実に実施することを求める。国や地方公共団体は、協定に基づいて木材を利用する事業者に対し、財政支援などで後押しする。
世界貿易機関(WTO)協定の内外無差別の原則を踏まえ、国産材の利用を法律で義務付けることはできない。国産材の利用を推進する場合は、自治体と事業者が合意して協定を結ぶことで対応する。
木材利用について国民の関心や理解を深めるため、木材利用促進の日や促進月間を創設することや、農水省に省庁横断の「木材利用促進本部」を設けることも盛り込んだ。同本部では建築物への木材利用に関する国の基本方針を定め、施策の司令塔ともなる。農相、総務相、国土交通相など関係閣僚で構成し、農相が本部長を務める。
50年に「脱炭素社会」の実現を目指す政府方針を受け、法律の目的に、その実現への貢献を加えた。法律名も「脱炭素社会の実現に資するための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に改称する。同党は今後、野党にも呼び掛け、超党派での法案策定を進める方針。通常国会での成立を目指す。
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2021年02月28日
養鶏農家3割廃業 コロナ禍、飼料急騰 ナイジェリア
ナイジェリアの養鶏農家の3割が、新型コロナウイルス禍で廃業に追い込まれている。流通の混乱や飼料価格高騰のためだ。食料価格も上がり、消費者を苦しめている。国連はこのまま続くと飢餓人口が年末に30万人に上る恐れがあるとして、国際社会の支援を呼び掛けている。……
2021年02月28日
米作付け意向 28都道府県 前年並み 農相「一層の転換必要」
農水省は26日、2021年産主食用米の作付け意向の第1回調査結果を発表した。1月末現在で28都道府県が前年並み傾向、19府県が減少傾向を見込み、増加傾向の県はなかった。21年産米の需給均衡には過去最大規模の転作拡大が必要だが、一部の米主産地は前年並み傾向。野上浩太郎農相は同日の閣議後記者会見で「需要に応じた生産の実現には、より一層の作付け転換の推進が必要な状況だ」と訴えた。
20年の作付面積との比較で、同省が都道府県や地域の農業再生協議会に聞き取ってまとめた。……
2021年02月27日

[米のミライ](3) 複数年契約 価格変動リスク回避 実需にもメリット JAあいち経済連
JAあいち経済連は、県内JAと協力して、県産銘柄米「あいちのかおり」の5年間の固定価格長期契約取引を推進している。農家は米価の変動リスクを抑えて収入を確保、実需者は業務用米の調達コストを平準化でき、共に経営の安定化につながる。新型コロナウイルスの影響で米需要が見通しにくい中、生産・消費双方から改めて注目が集まっている。
契約期間は2018~22年産の5年間。……
2021年02月27日