ジャガイモ疫病 湿潤天候で拡大

疫病にかかったジャガイモの葉

特 徴


 ジャガイモの重要病害で、全国で発生する。春作では開花期以降に発生が多く、秋作ではほとんど問題にならない。

 最初は下の葉に褐色の小点が形成され、その周りに薄緑色の縁取りができる。葉裏の褐色部と緑色部の境界に白いかびが形成されれば、疫病と判断できる。このかびの中には「遊走子のう」という伝染器官があり、風や雨で周囲に飛散する。

 湿潤な天候では急速に病斑が拡大して病斑数も増え、10日程度で畑全体に広がることもある。ひどくなると葉全体が黒く枯れ、茎しか残らない。

 北海道など収穫期に気温が低くなる地域では、塊茎腐敗も引き起こす。目や皮目を中心に皮が赤黒く変色し、切断すると赤褐色の変色部が内部まで入っているが、軟らかくならない。
 

防 除


 くず芋の廃棄場は初発地になりやすいので除去する。発病した芋は伝染源になることがあり、健全な種芋を植え付ける。圃場抵抗性品種は、初発生と病気の進展を遅らせることができる。

 開花期ごろから殺菌剤を使い、天候に応じて2回目以降は予防的に散布する。耐性菌の出現を避けるため、作用性の異なる殺菌剤をローテーションで使う。塊茎腐敗が発生する地域では、収穫の1週間前までに茎を取り除き、土が乾いた晴天時に収穫する。

(中央農業総合研究センター大豆生産安定研究チーム上席研究員・加藤雅康)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2008/6/12

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