ジャガイモ粉状そうか病 冷涼、多雨年に多発

粉状そうか病に侵されたジャガイモ

特 徴


 塊茎形成初期から感染が起こる。初めに発生する微小褐色斑点が、白色いぼ状の隆起病斑となり、その後塊茎の成熟に伴って病斑組織は崩壊し、周囲に表皮断片がひだ状に残された特徴的な病斑となる。

 本病は塊茎形成期以降に冷涼・多雨の年に多発する傾向がある。放線菌によるそうか病と混同されやすいが、本病は病斑からこぼれ落ちる粉状物中の胞子球を検鏡により確認することや、根部のゴール形成によって判別可能だ。本病菌は絶対寄生菌で、ナス科植物以外にも、アカザ科、アブラナ科などの比較的広範囲の植物の根部に感染する。

 胞子球は宿主非存在下でも10年以上生存可能だ。本病菌はジャガイモ塊茎褐色輪紋病の原因ウイルス(ジャガイモモップトップウイルス)を媒介する。
 

防 除 


 本病の被害を避けるため、無病種いもを使うことと、発病履歴のある圃場での作付けを避けることが肝要だ。また、4年以上の適切な輪作間隔を維持し、本病が多湿条件を好むことから、圃場の排水性の改善も発病低減に効果がある。

 国内の主要ジャガイモ品種間には本病抵抗性に差異が認められ、「男爵薯」「キタアカリ」は弱、「メークイン」「さやか」は中、「ユキラシャ」は強である。化学的防除手段としては、フルアジナム剤、フルスルファミド剤の植え付け前土壌混和処理が有効だ。

(農研機構・北海道農業研究センターバレイショ栽培技術研究チーム主任研究員・中山尊登)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2009/7/23

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