タマネギ乾腐病 発生時は土壌消毒

収穫後の被害鱗茎(根盤部から腐敗し白いかびがついている)

特 徴


 フザリウムによる土壌病害で、主として畑作地帯で発生が多く、水田裏作地帯での発生は少ない。秋まき春どり栽培では、地上部の生育が旺盛になる4月中旬から生育が不良になり、葉色も色あせ、株全体の葉先が垂れ下がってくる。

 その後、収穫期になっても倒伏せず、鱗茎(りんけい)の肥大も劣る。掘り上げてみると根盤部や根が褐変しており、表面に淡桃色か白色綿毛状のかびの発生がみられ、病鱗茎を縦に切ると、根盤部から内部鱗片へ逆5字形に褐変腐敗がみられる。

 収穫時に病徴がなくても、保菌している場合は収穫後の風乾貯蔵期間中にも腐敗が進む。病原菌は、原膜胞子の形で長く土中に残存して伝染源となる。発病適温は25~28度と比較的高温性だ。
 

防 除


 病原菌は、被害根とともに原膜胞子の形で長く土中に残存して伝染源となるため、多発した場合は、被害鱗茎や茎葉などの残さは集めて焼却処分する。また、同じ圃場でタマネギを栽培することは避け、無病地で栽培するか、水田化(湛水=たんすい=化)を行う。

 やむを得ず発生地で苗床を設ける場合は、太陽熱や薬剤などによる土壌消毒を実施する。本圃での感染防止手段としては、定植前の登録農薬による苗根部浸漬処理が有効だ。

(兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業美術センター農業部主任研究員・西口真嗣)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2010/1/21

 

 

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