ジャガイモガ 加害初期の薬剤散布

ジャガイモガの成虫

特 徴


 ジャガイモガは、ジャガイモキバガともいう。ジャガイモ、ナス、トマトなどナス科植物を加害する。ジャガイモでは幼虫が葉に潜入して葉肉を食べ、不定形の袋状に白く透けた被害痕となる。最も深刻な被害は塊茎への食入で、販売時に問題となることもある。

 幼虫が食入した塊茎では、表面に虫ふんが出てくる。また高温時には腐敗することが多い。卵、幼虫、さなぎの発育が止まる温度は約11度で、温暖地では年4~6回発生する。本種は休眠期間を持たず、繭中の老齢幼虫で越冬する。

 成虫の前翅(ぜんし)の長さは5~7ミリ、灰褐色で暗褐色の小斑点が多数あり、頭部前面には頭上を越えて反り上がるキバ状の短いひげがある。幼虫は体色が黄白色~緑色または桃色で、老熟幼虫の体長は10ミリ前後である。
 

防 除


 ジャガイモでのジャガイモガに登録のある薬剤は、室内試験ではいずれも効果が高かった。薬剤は、葉の白い被害痕が目立ってからだと幼虫が出た後の場合が多いため、葉への加害初期に散布するよう努める。

 成虫の塊茎への産卵を防ぐために、掘り取り後の風乾時に寒冷紗(しゃ)などによる被覆、露出した塊茎への土寄せの徹底、圃場周辺の除草、くず芋や茎葉などの残さ処理、倉庫内の被害のある塊茎の処理など、耕種的な防除を行う。

(静岡県病害虫防除所上席研究員・杉山恵太郎)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2011/12/22

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