ジャガイモヒゲナガアブラムシ 防虫網と殺虫剤散布

ピーマンの葉裏に寄生したジャガイモヒゲナガアブラムシの無翅成虫と幼虫

特 徴


 ジャガイモヒゲナガアブラムシは、無翅(むし)成虫で体長は約3ミリ、体色は黄緑色。同系色のモモアカアブラムシと混同しやすいが、成虫は体長よりも長い触角を持ち、全脚の腿節(たいせつ)と脛節(けいせつ)の先端部分、ふ節全体、角状管先端が暗褐色を呈する点などで区別できる。

 日本では26種の作物への寄生が記録されており、ジャガイモ、大豆、ピーマン、ナス、キュウリ、レタス、ワサビなど多様な作物で被害報告がある。2000年には宮城、山形の大豆で大発生した。近年では、西日本の施設での促成栽培ピーマン類でも被害が増えている。

 吸汁された植物部位は、黄化や萎縮など激しい症状が出ることがある。接触などの物理的な刺激によって落下しやすい。ダイズ矮化(わいか)ウイルスなどを媒介することでも知られる。
 

防 除


 アブラムシに殺虫効果のある薬剤はおおむね、よく効く。しかし、大きなコロニーを作らず、圃場内で散発的に被害を発生させることがあるため、被害株への殺虫剤のスポット散布だけで対応できない場合がある。施設では、天側窓や換気口への防虫網敷設による侵入抑制が効果的だ。

 生物農薬としてチャバラアブラコバチが登録されている。コレマンアブラバチは効果がない。別の有望天敵、ギフアブラバチの開発が進められている。

(農研機構・野菜茶業研究所野菜病害虫・品質研究領域主任研究員・太田泉)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2012/12/19

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