タマネギ白色疫病 育苗は低湿地避けて

白色疫病に罹病したタマネギ。病斑部から垂れ下がってくる(兵庫県立農林水産技術総合センター提供)

特 徴


 本病は水を媒体とした土壌伝染を行うため、土壌が湿りやすい低湿地や排水不良地で発生が多い。秋季の多雨に続き、冬季に温暖多雨が重なるような気象条件下で多発しやすい。その後、春季に冷涼多雨が続けばさらに被害は著しくなる。発病の最適温度は15~20度と比較的低温性だ。

 病徴はまず、葉身中央部や先端部付近に暗緑色水浸状で不整形退色病斑を生じ、次第に拡大して白色に変わり健全部との境が明瞭になる。その後、病斑部から先端へかけての葉身が病斑部を内側にして著しく曲がり、萎凋(いちょう)垂下する。

 多湿環境下では暗緑色水浸状病斑が波紋を描いたように進展拡大するのが認められる。被害葉につくられた卵胞子や厚膜胞子の形で土壌中に長く残り、伝染源となる。
 

防 除


 秋季の苗床での感染を防止することが重要で、低湿地や排水不良地での育苗は避ける。やむなく発生地で育苗を行う場合は、土壌消毒を行う。低湿地や排水不良地での栽培では、高畦(たかうね)にしたり、暗きょ排水施工を行うとともに、被害茎葉残さは翌年の発生源になるので処分する。

 秋季の苗床や早春季の本圃(ほんぽ)における発生期は、気象予報に十分注意しながら早めに臨機的な登録薬剤の散布を行い、まん延防止を図ることが重要だ。

(兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター農業部・主任研究員・西口真嗣)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2011/8/18

 

 

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