リンゴ褐斑病 基幹薬剤に加用散布

リンゴ褐斑病を発病した葉

特 徴


 リンゴ褐斑病は、病原糸状菌(かび)により引き起こされる葉の病害で、リンゴ産地では全国的に広く発生する。

 初期の罹病(りびょう)葉には、黒色または褐色~灰褐色の小斑点が見られる。葉の表側の病斑内に1、2ミリ程度の虫ふん状の黒粒(分生子層)が形成されるため、斑点落葉病と区別できる。病斑は次第に癒合し、病斑や分生子層の周囲だけ緑色~暗紫色となり、その他の部位は黄化する典型的な病徴となる。

 降雨などにより湿度が高くなると、分生子層から胞子塊が溢出(いっしゅつ)して二次感染源となる。病原菌は、成葉にも感染して発病するため、春から秋まで二次感染を繰り返す。罹病葉は早期に落葉する。多発条件下では果実にも感染する。
 

防 除


 発病が顕在化した場合(7月上旬~下旬)、基幹薬剤にベンゾイミダゾール系薬剤を加用して散布すると効果が高い。本剤を連用すると耐性菌が生じる恐れがあるため、注意が必要である。

 一方、落葉や樹体内の越冬伝染源から葉への感染が落花後に盛期となるため、落花期から6月下旬まで10日間隔で有効な剤(マンゼブ水和剤、ジチアノン水和剤、シプロジニル・ジラム水和剤)を散布することで、秋期の発生が抑えられる。

(農研機構・果樹研究所リンゴ研究領域・主任研究員・兼松聡子)
 

注 意


・記事中の農薬は掲載日時点の登録薬剤です。
・筆者の役職は当時の役職です。
・掲載日:2013/4/3

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