修正 踏み込まず 来月下旬にも再協議 TPP11首席会合

 環太平洋連携協定(TPP)署名11カ国は13日、2日間の首席交渉官会合の日程を終えた。米国離脱を受けて合意内容をどの程度修正するかについては具体的な議論には入れず、先送りした。次回の首席交渉官会合を8月下旬にもオーストラリアで開き、再び議論するが、修正の程度には各国の思惑があり、米国抜きのTPP発効は依然見通せない。

 全体会合は、神奈川県箱根町で12日から2日間の日程で開催。米国抜きのTPP発効に向け、合意内容をどの程度修正するかが焦点だった。

 だが、今回全体会合では、個別の議論に入れば各国から修正要望が相次ぎ収拾がつかなくなるため、まず議論の進め方や基本的な方向性を確認するにとどまった。

 今後、首席交渉官以下のレベルで関税やルールなど分野ごとに修正の是非を検討し、次回の首席交渉官会合で議論する。梅本和義首席交渉官は終了後、記者団に「(11カ国の協定が)どういう形になっていくのか、ある程度イメージはできた」と成果を強調した。

 交渉関係者によると、合意内容をどの程度修正するか、隔たりは大きいままだ。11カ国による早期発効を実現したい日本やオーストラリア、ニュージーランドは小幅な修正にとどめたい考え。シンガポールも同じ立場に転じつつあるという。だが、会合では一部の国から、医薬品のデータ保護期間など米国が各国に譲歩を迫った部分の修正要望も出たもようだ。

 米国抜きのTPP発効を巡っては、日本は農産物関税部分で課題を抱える。バターと脱脂粉乳でTPPの国からの輸入に対して、低関税を適用するTPP枠については11カ国が先に枠数量を満たし、離脱した米国が別途、市場開放を迫る懸念がある。各国からは関税部分は修正すべきではないとの意見が多く出ており、どう国内農業に影響を防ぐ手立てを見いだすかも、今後の大きな課題となる。

 14日には、日本が次の議長国オーストラリアなどと今後の進め方について議論する。

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