[アグリフロンティア 5・上] 起業連鎖 5年で50件 てごねっと石見(島根県江津市)

島根県江津市で活躍する起業家。(左から)石見麦酒の山口さん、パクチー農家の原田さん、デザイナーの平下さん

 変革が起こっているのは、過疎地、島根県江津市だ。地方によく見るさびれた商店街。その空き店舗のシャッターが開き、光りが次々と差し込む。

 店舗の改装業、農業参入、多世代が集えるカフェの開業・・・。地域の課題を解決する「ソーシャルビジネス」を支えるのはNPO法人てごねっと石見。てごねっと関連の若者の起業が約50件誕生した。その活躍する姿を見て、次の若者が集まる。「起業の連鎖」が、江津市を舞台に起きている。

 空き家リフォームで起業した平下茂親さん(36)。「農村では都会にはない自由で個性的なビジネスができる」。海外で建築を学び、古里に生きることを決めた。

 パクチーを栽培する農家、原田真宜さん(28)は神奈川県出身。東京の会社員から脱サラした。「時代は農業と農村。可能性にあふれている」

 農村の資源を使って、そこでしか作れない物を作る醍醐味を追求する移住者もいる。ユズなどで香り付けした地ビール。横浜市出身の山口梓さん(39)が開発した。2015年に立ち上げた「石見麦酒」は、初年度2000万円の売り上げ。融資する金融機関が驚いたほどの順調経営だ。「地域の農作物を使うと消費者の共感が強まり、売り上げも上がる。農村で作る商品には物語がある」。山口さんは戦略を練る。

 企業が撤退したまちに、新しい視点を持った若き経営者が、移住する。つながり合い、支え合うことで、ビジネスを発展させている。

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シャッ ター通りに異変 田舎だから…概念壊す 課題解決 知恵絞る

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