大分県の焼酎用麦 トヨノホシ利用拡大 適性高く商品化続々 酒造組合が育種に協力

「トヨノホシ」を100%原料に使用して醸造した「萬力屋」。ラベルで品種名を打ち出す(大分県臼杵市で)

 17年産の栽培面積は前年産の2倍を上回る84ヘクタールに拡大した。18年産は100ヘクタールを上回る見込みだ。同県で焼酎用に作っていた二条大麦「ニシノホシ」より粒が大きく収量が多いのが特徴。試験栽培では1、2割上回った。九州の他県で発病が確認されている、大麦縞萎縮(しまいしゅく)病●型の耐病性を持つ。

 「ニシノホシ」も醸造適性に優れるが、国の育成品種で他県でも生産が広がっているため、銘柄に使っても差別化が難しかった。「トヨノホシ」は同県と同組合が14年に品種登録を出願。育成者権を取得し、栽培は県内に限定する。焼酎原料に使えるのも県内のメーカーだけとし、県独自の焼酎用品種として定着を目指す。

 焼酎メーカーを束ねる県酒造組合が品種育成に携わった安心感から、既に10社のメーカーが「トヨノホシ」銘柄の焼酎を発売している。藤居酒造(大分県臼杵市)は「トヨノホシ」を100%使用した「萬力屋」を5月から発売。取引のある問屋への売り込みを進めており、反応は良好という。「県内の飲食店や小売店で他県産の焼酎が増えている。大分色の強い新たな銘柄で盛り返していきたい」と意気込む。

 同県産で作る麦焼酎の原料は約9割が輸入物。普及を進めるJA全農おおいたは「トヨノホシのブランドイメージを高め、県産麦の需要を増やしたい」(米麦課)と力を込める。

編注=●はローマ数字の「3」。

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