豪雨激甚指定 営農再開を支援 早期復旧へ査定簡素化

 政府は8日、北九州や東北などを襲った梅雨期の豪雨被害で、農業への支援対策を決めた。一連の災害を激甚災害に指定し、被災自治体の復旧事業に係る財政負担を大幅に軽減する。災害査定を簡素化する新たな仕組みも活用し、復旧工事の早期着工につなげる。被災農家へは、農業用ハウスに流入した土砂の除去費用の助成や資金繰り支援などを行い、早期の営農再開を後押しする。

 政府は同日の閣議で、今年の梅雨期の豪雨被害を激甚災害に指定。その後、農水省が開いた対策本部で、支援対策をまとめた。対策本部で斎藤健農相は、対策の周知に努めるとし、「一日も早く経営が再開されるよう、全職員が全力で取り組むように」と指示した。

 激甚災害への指定で、復旧事業の国庫補助率は農地は50%から95%程度に、水利施設など農業用施設は65%から98%程度に引き上げられる見込み。JAが運営する選果場など共同利用施設の復旧事業では、20%の国庫補助率を最大90%まで引き上げる。

 政府は1月に、農地や農業用施設の復旧工事の前段に必要な災害査定を簡素化するルールを定めており、今回の災害で特に被災箇所が多い県で、このルールを初めて適用する。具体的には、各県ごとに、査定件数の9割が現地確認なしの机上だけでの査定でカバーできるよう、査定限度額を引き上げる。従来の限度額は200万円未満で、近年の机上査定の対象は約7割だった。他にも、航空写真を査定設計書に活用できるようにするなどで効率化し、早期の工事着工を図る。

 被災農家の資金繰り支援へ、農林漁業セーフティネット資金やスーパーL資金などを5年間無利子にする他、農業近代化資金は農業信用基金協会の債務保証料を5年間免除。経営体育成支援事業では農業用ハウスや農機の導入経費に加え、ハウス内に流入した土砂の除去を業者に委託した経費も、事業費の30%以内で助成する。

 被災を機に作物転換などを進める産地のハウス資材の共同購入費用や、防除や施肥のかかり増し経費などの助成、粗飼料の購入費助成など畜産農家への支援策も講じる。

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