食料自給率38% 93年冷害に次ぐ 16年度

 農水省は9日、2016年度の食料自給率がカロリーベースで前年度から1ポイント減の38%になったと発表した。前年を下回るのは6年ぶり。米の大凶作で37%だった1993年度に次ぐ史上2番目の低さ。自給率の高い米の需要減に加え、北海道での大雨による畑作物の不作の影響が重なった。一方、生産額ベースの自給率は、米や牛肉の価格上昇などを背景に、2ポイント増の68%に上昇した。

 食料自給率は、国内の食料消費を国内の農業生産でどの程度賄えるかを示す。政府は食料・農業・農村基本計画でカロリーベースで25年度に45%にする目標を掲げるが、今回下がったことで達成は遠のいた。

 同省によると、カロリーベースの自給率は小数点以下を含めると37.58%で、前年度から1.9ポイント低下した。15年度まで6年連続で39%を保っていた。

 内訳を見ると、小麦が0.6ポイント、砂糖類が0.4ポイントそれぞれ押し下げた。畑作物の最大産地である北海道が台風による大雨被害に見舞われるなどで、小麦と砂糖の原料となるテンサイの生産量がともに約2割減ったことが響いた。

 ほぼ自給する米で消費減少が止まらず、自給率を稼げない状況も続いている。16年度は1人1日当たりの総供給熱量(2429キロカロリー)に占める米の割合は22%で、10年前から1.4ポイント減。こうした相対的な位置付けの低下で、16年度の自給率を前年から0.2ポイント下げる要因となった。

 一方、生産額ベースの自給率は14年度の64%から2年連続で上昇した。牛肉の国産価格が上昇した畜産物が自給率を0.8ポイント押し上げた。野菜、果実も好調で、それぞれ0.5ポイント、0.3ポイント押し上げた。米も需給改善による単価上昇で生産額が伸び0.2ポイント押し上げた。

 国内の食料の潜在的な生産能力を示す「食料自給力」の指標は、農地減少や10アール収量の伸び悩みを背景に、前年度から低下した。農地を最大限に活用しカロリーの高い芋類を中心に作付けした場合は、人間が1日に必要なエネルギーを賄うことができるが、現在の食生活に近い米や小麦、大豆を中心に作付けした場合は必要なエネルギーを賄えない結果となった。

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