農産物輸出4.5%増 米、牛肉、茶が好調 17年上半期

 農水省は、2017年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額が前年同期比4.5%増の3786億円だったと公表した。海外の日本食人気や販売促進の強化で米や牛肉、茶などの輸出が好調だった。2019年に輸出額1兆円の政府目標を達成するには、輸出拡大のペースを加速させる必要があるが、動植物検疫など障壁も多い。

 加工食品を含む農産物全体では2284億円で前年同期から2%増。米は27%増の15億円(5600トン)。玄米はシンガポールや香港などの高所得者層向けの販売を強化。「日本食ブームで現地の和食レストランなどが仕入れを強めている」(農水省輸出促進課)。

 牛肉は57%増の78億円で米国などが好調だった。すき焼きなど日本の食べ方も含めた販売促進の効果が出ている。茶も健康食ブームで68億円と27%増えた。一方、リンゴは昨年の青森県産の作柄が悪く、輸出額、量共に3割減少した。

 林産物は中国や米国で需要が増え、173億円で34%と大幅に増えた。水産物は6%増の1328億円だった。

 だが、1兆円目標の達成には、輸出拡大のペースの加速が必要。達成には10%の伸びが必要で、今回の4.5%とは開きがある。

 課題の一つとなるのが検疫だ。輸出拡大の期待が大きい中国向けの米は、輸出可能な精米施設が一つに限られている。果実は、検疫条件が整わないために輸出できない国もある。

 農産物輸出に詳しい明治大学専任講師の中嶋晋作氏は、目標達成には輸出に取り組む産地の広がりが欠かせないと指摘。「政府と民間が連携してオールジャパンで輸出拡大に取り組む必要がある」と語る。

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