[未来人材] 34歳、小麦育種で地域おこし 北海道更別村の岡田昌宏さん 農家、研究員、パイプ役 枠に収まる必要ない

村挙げて育種中のピザ用小麦の生育を確認する岡田さん(北海道更別村で)

 「自分は枠にとらわれないボーダーレスワーカーかな」。北海道更別村の畑作農家、岡田昌宏さん(34)は、自らをこう説明する。兄が経営する農場で農作業にいそしむ傍ら、ある時はピザ用小麦の新品種を開発する「育種家」、またある時は、先進農業技術を実証する「研究員」と、さまざまな顔を持つ。地元の高校や大学、研究機関を結ぶパイプ役を担い、地域を盛り上げようと活躍する。

 普段は小麦や豆類などの畑作物を57ヘクタール栽培する実家で働き、週2回ほど、農研機構・北海道農業研究センターで小麦育種の研究助手を務める。「農業を軸にアカデミック(学術的)なこともやりたかった。研究者も考えたが、枠に収まる必要もないと考えた」と振り返る。

 地元の帯広畜産大学に在学中から、同センターでジャガイモ育種のアルバイトを続け、種苗事業を手掛ける東京の民間企業に就職した。「自ら育種したい」と、4年勤めて退社して同大学大学院に進学。実家で働きながら、育種を学んだ。

 今年から同大学、村などと協力して、小麦の育種を始めた。村の特産ピザを作ろうと、ピザに合う品種を育成する考えだ。母校の更別農業高校と連携した育種プロジェクトも計画、東京や道内の民間企業と連携し、ドローン(小型無人飛行機)を利用した、最先端の実証研究も実家の農場で進める。

 農業の傍ら村おこしにまい進する日々だ。ボーダーレスワーカーとして、多忙な日々が続く。

 「地域の農業振興に貢献したい。すごい品種ができるかも。村を盛り上げていきたい」と目を輝かせる。(川崎勇)

 キャンペーン「若者力」への感想、ご意見をお寄せ下さい。ファクス03(3257)7221。メールアドレスはwakamonoryoku@agrinews.co.jpフェイスブック「日本農業新聞若者力」も開設中。

おすすめ記事

若者力の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは