ソバ30ヘクタールに挑戦 「千葉在来」ほれ込む 試作で自信 遊休地利用 千葉県八街市 28歳の野菜農家2人

大型トラクターを点検しながら打ち合わせする市川さん(右)と菅原さん

 千葉県八街市の20代後半の野菜農家2人が今年、ソバ30ヘクタールを栽培する。昨年試作して自信を付け、酪農家の牧草栽培の後作と遊休農地や不耕作の荒地開墾などで、昨年の3ヘクタールから一挙に広げた。市内に増える遊休農地の大規模利用と、「千葉在来」という県産のおいしいソバにほれ込んだことがきっかけだ。

 2人は市川慎悟さん(28)と菅原啓介さん(28)。市川さんは県立農業大学校を卒業後に、菅原さんは大卒で就職して営業を経験した後にいずれも自家就農した。露地とハウスで市川さんはニンジン、サトイモ、葉物野菜などを有機栽培。菅原さんはヤマトイモ、ニンジン、ショウガ、エダマメなどを栽培する。

 2人は数年前に知り合ったが、地域は市街地化が進む一方で遊休農地が目立っていた。担い手として農地を保全できないかと考えたが、野菜栽培では手が足りない。穀類なら広い面積が可能なことから、インターネットで北海道のソバ栽培などの情報を集めて、昨年「常陸秋そば」を3ヘクタール試作した。

 そばの食べ歩きをするうちに、「千葉在来」という千葉市内で長く作り続けられて、一時は廃れそうになった品種の復活に取り組むグループの生産者に出会った。「千葉在来」の種子も入手できた。「千葉在来」は生産量が少なく、そば店でも1年分のそば粉が確保できないことも分かった。

 昨年2人で栽培して、北海道の大型機械を駆使した栽培の仕方を学ぶなどして自信を付けた。大規模な作付けを計画して国の制度資金・青年等就農資金を農林中金を通して借り入れて、播種機などを新しく装備した。今年は「常陸秋そば」と「千葉在来」を各15ヘクタール栽培する。

 野菜作りの合間のソバ作りは夏の8、9月と、収穫時の11月に集中する。これまでに農地の整地を終え、8月末から9月初めの4、5日間で播種し終える計画。8月29日には、2人は播種機と整地機(パワーハロー)をそれぞれ装備した100馬力のトラクターを並べて作業の打ち合わせをした。「播種前に土壌を軟らかくして、パワーハローで上から土壌を締めることが、倒伏しないソバ作りでは大事」などと話した。

 今後提携する酪農家で、ソバ栽培後のデントコーン栽培が順調にいけば他の酪農家にも広がる可能性があり、ソバ栽培が増えることを期待する。

 2人は「秋ソバの他に春ソバ作りも視野に入れ、今後さらに遊休農地を活用して面積を広げたい」と話している。

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