若手就農 高水準続く 16年 49歳以下2万2050人 「田園回帰」着々と 法人雇用が後押し

 農水省は、2016年の49歳以下の新規就農者数が2万2050人で、調査を始めた07年以降で2番目に多かったと発表した。2万人を超えるのは3年連続。都市から農山村に移り住んで農業を営む「田園回帰」の動きが、若者の間で依然として活発であることを浮き彫りにした。

 49歳以下の新規就農者を就農形態別に見ると、増えたのは農業法人などに雇用される「新規雇用就農者」。8170人で前年を190人上回り07年以降で最多を更新した。

 農地などを一から用意して就農した「新規参入者」は2470人(前年比50人減)で横ばい。実家の農業経営に従事する「新規自営就農者」は1万1410人(1120人減)で前年を割り込んだが、過去に比べるとなお高い水準にある。

 新規就農者数が高水準を維持した理由について、同省は就農希望者に研修を行う農業法人に年間最大120万円を交付する「農の雇用事業」など「就農促進政策の効果が表れた」とみる。

 だが、勢いに陰りも出ている。16年の49歳以下の新規就農者は980人減り、3年ぶりに前年割れとなった。人手不足が全業種で進む中、人材が農業以外に流れやすい傾向も出ている。

 政府は、49歳以下の農業従事者を23年までに40万人に増やす目標を掲げている。同省は「目標達成に向け、もっと新規就農者を増やす必要がある」(就農・女性課)とし、若者への農業の魅力発信に力を入れる考えだ。

 50歳以上も合わせた新規就農者は6万150人で、2年連続で6万人を超えた。自営就農者が4万6040人(4980人減)、雇用就農者が1万680人(250人増)、新規参入者が3440人(130人減)だった。
 

SNS効果も 中央大学准教授・江川章氏の話


 政府目標に向け、新規就農者は良いペースで増えている。農業以外の外部人材の就農が原動力。SNS(インターネット交流サイト)を通じて農業の魅力を知る機会が増え、国の支援事業の成果もあり、若者が農業に踏み込む流れが続いている。だが、実家を継ぐ自営就農者が減っているのが課題。農家後継者への経営継承を支援していく必要がある。

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