宮城全共 [和牛改良 明日への一歩](3) 第7区 鳥取、肉牛で大躍進 母牛厳選し計画交配

第7区に出品された鳥取県の枝肉断面(全国和牛登録協会提供、帯広畜産大学の口田圭吾教授撮影)

 第11回全国和牛能力共進会最終比較審査(宮城全共)で、出品条件の厳しさから「花の7区」といわれる第7区(総合評価群)の肉牛群1位を鳥取県が獲得した。生体を審査する種牛群と合わせた総合成績でも優等賞2席と大躍進を遂げた。BMS(脂肪交雑)ナンバーが検定当時全国1位を記録した種雄牛「白鵬85の3」の高能力に加え、代表の母牛も厳選。綿密な戦略と農家の管理で上位に食い込んだ。 

 16道県が参加した7区は同じ種雄牛を父に持つ若雌4頭の種牛群、去勢牛3頭の枝肉を肉牛群として、そろいを評価する。7頭の母牛は全て異なり、月齢にも規定があることから生産段階で戦略性が求められる。

 種牛・肉牛の総合ではバランス良く上位をそろえた宮崎県が優等賞1席。さらに3席大分県、4席長崎県、種牛群1位の鹿児島県が5席と続いた。長崎県は肉牛群で全共特別賞の「交雑脂肪の形状賞」を獲得した。

 上位を九州勢が占める中、健闘が目立った鳥取県。父を「白鵬85の3」に決めた段階で、肉牛群には成績の良い雌牛から採卵した受精卵移植での生産を進め、去勢牛63頭を肥育した。

 去勢牛「銀白」を出品した智頭町の岸本真広さん(38)は、出品条件の生後24カ月未満という短期肥育でBMS12を記録。普段から28カ月齢で出荷するため、全共向けには「18カ月齢以降にビタミンを意識したくらい」だという。

 3頭ともBMS10以上、うま味に関わるとされる一価不飽和脂肪酸(MUFA)含量は平均57・1%と高成績だった。岸本さんは「種雄牛と母牛の能力が高く、安定して食べさせて管理できた成果だ」と肉牛群1位の要因を分析する。

 種牛群に出品した牛の母牛も体型を基に算出する審査得点で、82点以上の牛に計画交配して産出。5位で審査を終えた。

 種牛の部第2区(若雌の1)で繁殖能力や長命連産性に関連が深いとされる「種牛性」と増体などに優れる「体積」のバランスが高くトップを獲得した宮城県は、第7区の種牛群も4位と好成績を出した。ただし、肉牛群10位で優等賞6席と、7区の取り組みの難しさを示す結果となった。


動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=zlanPUR13dg
 

おすすめ記事

動画ニュースの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは