タクシー内での運転手との会話

 タクシー内での運転手との会話。「鹿児島は大河ドラマの主役を張る有名人が多いねえ」「篤姫さんの時は観光客がずんばい来もした。来年の西郷さんもわっぜぇ楽しみ」。幕末も戦国時代も、英雄ととんと縁のない身には何ともうらやましい▼その西郷さんが、いつもの猟犬ではなく黒牛を引く新聞広告に思わず目が留まった。〈和牛維新〉の赤の大見出し。胸を張り出し大きな眼で遠くに視線を送る西郷さんと牛の息がピタリと合う。〈和牛オリンピック日本一〉に沸く関係者の喜びが伝わってくる。5年後は鹿児島での開催。大河ドラマといい、風が吹いている▼きょう、西郷隆盛の没後140年。その語録を書き記した『南洲翁(なんしゅうおう)遺訓』は、戊辰戦争で敗れた山形庄内藩の旧藩士たちが刊行した。敵方からも慕われ、死してなお愛される為政者はめったに出ない▼遺訓第三カ条にこうある。〈政の大体は、文を興し、武を振ひ、農を励ますの三つに在り。その他百般の事務は、皆この三つの物を助くるの具なり〉。教育、国防、農業を政治の要諦とし、この三つを後回しにしてはならないという意味▼農業の“岩盤規制”突破に執着する規制改革推進会議のかの男女お二人は、ともに鹿児島県出身。郷土の英傑の教えをどう聞きますか。

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