[2017衆院選] 自民公約 JA自己改革後押し 准組合員規制は触れず

 自民党は2日、衆院選公約を発表した。焦点の農協改革については、JAグループの自己改革を後押しする方針を明記。今後議論が予想されるJAの信用事業の代理店化や准組合員の事業利用規制には触れなかった。一方、アベノミクスの加速や規制改革を含む「生産性革命」の断行を掲げた。安倍政権はこれまで直前の選挙公約に明示しない農政改革を選挙後に規制改革の名の下に打ち出してきただけに、今後の対応に注意が必要だ。

 農協改革を巡っては、衆院選後、次の任期が満了する2021年10月までに、政府の「農協改革集中推進期間」の期限(19年5月)や、昨年4月施行の改正農協法が定める准組合員の事業利用規制の在り方の検討(21年)が待ち受ける。

 政府の規制改革推進会議は昨年11月、信用事業を営むJAを3年後をめどに半減させるべきなどとする意見を公表し、農業関係者に物議を醸した経緯がある。安倍政権が続けば、同会議が衆院選後に一層の改革を迫る可能性があるが、今回の自民党公約では争点化を回避した格好だ。

 一方、改正農協法に基づき、都道府県中央会は19年9月末までに農協法上の「連合会」に移行するが、法人税など負担が増える可能性がある。これに関し、公約では「厚生連類似の他団体の例を踏まえ適切に対応する」と明記し、税負担増の回避へ布石を打った。

 政府が年内に結論を出すとしている卸売市場法の抜本的見直しに関しては「卸売市場の活性化を含め、農産物を有利に販売できる流通・加工構造を構築する」とし具体策は示さなかった。

 ただ、規制改革は成果を上げてきたとし「残された岩盤を打破」「特区で実現した規制改革をできるだけ早期に全国展開」と掲げた。

 7月に大枠合意した欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)への対応では、牛や豚の経営安定対策(マルキン)の「早期拡充を図る」と踏み込んだ。

 農林水産関係では他に、食料自給率・自給力の向上や輸出拡大、6次産業化、中山間地域農業の振興、畜産クラスター事業の推進など全28項目を盛り込んだ。

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