対日FTAを熱望 牛肉、豚肉乳製品・・・ 関税削減意向 米農務長官

 米国のパーデュー農務長官は4日、ワシントンで講演し、「日本と2国間の通商交渉に入ることを熱望している」と述べ、日米自由貿易協定(FTA)の立ち上げに意欲を示した。具体的に、牛肉や豚肉、乳製品の関税引き下げを求める意向を示した。16日に予定される日米経済対話や来月に控えるトランプ大統領訪日の際に、日米FTA立ち上げや農産物の市場開放を求める可能性がある。

 米国側からFTA立ち上げを求められた場合、各党はどう臨むのか、衆院選に向けた農政論戦の焦点の一つとなりそうだ。

 パーデュー氏は日本について「牛肉や豚肉、乳製品、果物、野菜などの高関税を引き下げたい」と述べ、2国間交渉でこうした関税など貿易障壁の削減を求める意向を示した。対日輸出で牛肉関税が下がっているオーストラリアなどを挙げ「優遇されている国と同じ競争条件を求める」とした。さらに「日米の地政学的関係も(米国の)優遇措置につながる」と語った。

 トランプ政権は、環太平洋連携協定(TPP)から離脱し、2国間の貿易交渉路線に転換した。このため米国の農業団体は、TPPで得られたはずの関税削減の恩恵が得られず、対日輸出で不利になっているとして日米FTAを求めている。

 一方、米国は北米自由貿易協定(NAFTA)や米韓FTA再交渉に優先的に取り組んでおり、日本政府内には、並行して日米FTA交渉を進めるのは実務的に難しいとの見方が強い。今回の発言は、日米経済対話を直前に控える中で、日本をけん制する狙いもあるとみられる。

 16日には麻生太郎副総理とペンス副大統領による日米経済対話が行われる予定で、事務レベルでは農業や自動車など個別の貿易問題について協議も行っている。農業分野では、関税が50%に引き上げられた牛肉セーフガード(緊急輸入制限措置)についても議題に上る見通しだ。 

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