[2017衆院選][注目の選挙区 2] 新潟2区 生産調整見直し争点

街頭演説に聴き入る支援者(新潟県長岡市で)

 水稲が主力の新潟県に12日、自民党総裁の安倍晋三首相が候補者応援に入った。2016年の参院選で逆風にさらされただけに、安倍首相は燕市での街頭演説で1200人を前に農業政策にも言及。「攻めの農業で農産物の輸出が増えた。特に米は5年で5倍。農業者の所得も増やした」と実績に触れ支持を求めた。

 農水政務官を経験した候補者2人が3度目の激突をするのが同市を含む新潟2区だ。農業者の関心は来年産からの米の生産調整の見直し。候補者は、水田農業政策を中心に、安倍農政の是非を問う論戦を繰り広げる。

 「農業の基盤整備は進めなければならない。産地は消費者に喜んでもらえる米作りに転換していく必要がある」。農水政務官を務めた経験がある自民党の細田健一氏は、柏崎市での第一声でこう訴えた。

 前回の衆院選では102票差で制した細田氏。需要に応じた米生産、生産コスト低減などを後押しする政策に取り組むことを強調。生産調整の見直しについては「米価下落が心配だという声を多く聞く。農家の不安、不満に対し謙虚に耳を傾けたい」と述べた。

 演説を聞いたJAの幹部は「農協改革や米の直接支払交付金の廃止など、政権に対し申し上げたいことは多いが人物を重視し、支持したい」と話した。長岡市の米農家は「実行力で生産者を支える農業政策を作ってほしい」と期待を込めた。

 一方、鷲尾英一郎氏も旧・民主党政権時代に農水政務官を務めた。選挙直前に民進党が3分裂したため今回、無所属で出馬した。出陣式で鷲尾氏は「5年間の安倍政権で農家は苦しみ、将来の見通しを立てにくくなった。現場の声が首相に伝わっていない」と安倍農政を批判。農業者戸別所得補償制度の復活や農業の6次産業化を主張し、米だけに頼らない地域農業の確立を訴える。

 燕市に住むベテラン農家は「安倍政権は自分に都合の良いことばかりを言い、農家を振り回した」と強調。園芸作物を栽培する別の男性農家は「農業は地域の主要な産業。地域農業・経済を明るくしてほしい」と語った。

 共産党新人の五十嵐健彦氏は、貿易交渉と価格保障・所得補償の強化を訴える。「関税の引き下げは許されない。安倍政権が続けば農家は暮らしていけない」とする。

 選挙区では原子力発電所問題や離島振興など課題は山積している。ある候補者の集会で出席者からこんな声が漏れた。「農業の議論が埋没しないか心配だ。期間中、候補者の声に耳を傾けたい」

 立候補者(届け出順)

 細田 健一 53 自前 元農水政務官

 鷲尾英一郎 40 無前 元農水政務官

 五十嵐健彦 37 共新 党県委員

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