[2017衆院選] 現・元農相 実績訴え 与党 輸出拡大 野党 戸別補償

候補者の街頭演説を聞く有権者(千葉県松戸市で)

 3極対決が鮮明になった衆院選。現職農相や農相経験者は、政権批判の高まりや野党分裂といった逆風がある中で、これまでの農業政策の実績をアピールし、支持を訴える。二つの選挙区を追った。

 「ようやく日本産農産物が海外で売れる兆しが見えてきた。皆さんの力でもっと飛躍させてほしい」。千葉7区から4回目の当選を目指す現農相の自民党・斎藤健氏は12日、松戸市の街頭演説で実績を強調した。

 当選3回でスピード入閣し、農政のかじ取りを担うだけに地元の期待は高く「(候補者)個人としは地域に浸透し、優位に立っている」と斎藤陣営。ただ、「安倍1強への評価は厳しく、都市部で無党派層も多いため風は読めない」(同)として、選挙区内をくまなく回る。

 挑む野党は、希望の党の波多野里奈氏、立憲民主党の石塚貞通氏、共産党の渡部隆夫氏。波多野氏は「お友だち政治からの脱却」を掲げ、安倍政権への批判を強める。農業分野では、企業参入や6次産業化の促進などを訴える。

 立憲民主党の石塚氏は斎藤氏にダブルスコアで敗れた前回に比べ「はるかに手応えは大きい」。枝野幸男代表の演説には500人が集まり、追い風を実感。野党乱立も「支持層がかぶることはない。希望が保守の支持層に食い込み、有利に働く」と風を読む。農業政策では生産から流通まで一貫して行うことによる高収益農業への転換を掲げる。

 愛知5区は、元農相で立憲民主党の赤松広隆氏と自民党の神田憲次氏の前職2人に希望の党の新人、野々部尚昭氏が挑む三つどもえの構図だ。

 野党競合による政権批判票の分散が見込まれるが、連合の支援や共産党の立候補取り下げを受けて赤松氏の陣営は手応えをつかんでいる。幹部は「リベラルの受け皿はうちだけ。むしろ追い風と感じる」とみる。農業政策には、旧民主党政権で農相として導入に関わった農業者戸別所得補償制度による食料自給率向上を掲げる。

 前回、赤松氏に及ばず、比例復活となった自民党の神田氏は雪辱を期し、与党として経済政策の実績を強調する。演説では「経済が回って好循環を生み出す社会を自民党がつくる」と訴える。

 希望の党の新人、野々部氏は稲沢市議を6期20年務めた実績を中心に実行力を強調。名古屋市の河村たかし市長率いる減税日本からの推薦も受け、無党派層への浸透を目指す。

 選挙戦は折り返しを迎えた。開票日に向け、各地で、与野党の攻防が続いている。

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