乾燥果実で所得増を 来年3月 加工施設完成 和歌山・JA紀南

 JA紀南は、特産の梅やかんきつ類を使ったドライフルーツ事業を始動させた。自己改革を盛り込んだ第4次中期経営計画に掲げた「新たな加工品開発」の柱となる事業だ。加工施設を上富田町にあるJA購買事業所の隣接地に建設する。来年3月に完成予定。健康イメージを売りに、若者や女性をターゲットに販売拡大を目指し、生産者の所得増大につなげる考えだ。
 

梅、かんきつ 自前で製造販売


 ドライフルーツの開発研究は5年前に着手した。手軽に食べられ菓子のような要素のある新しい分野に踏み込み、需要底上げを図り生産振興を下支えしようとの狙いからだ。

 JAでは菓子メーカーなどと提携し、ポテトチップスやグミ、梅塩あめ、ゼリーなどを商品化し、原料供給と開発のノウハウ蓄積を進めてきたが、自前での製造販売は初めてとなる。

 加工施設は鉄骨平屋建ての827平方メートル。事業費は約4億円で、国などの産地パワーアップ事業の補助を受ける。建設地の敷地面積は2033平方メートル。

 原料は、梅は「南高」、かんきつ類はハッサクと「清見」。果実の種を抜き、調味、乾燥、カットして袋詰めする工程で、柔らかさの残った食感にする。

 2018年4月の製造開始を目指し、年間約300トンの原料果実の加工を計画する。従業員は25~28人を予定し、地元での雇用確保にもつなげる。

 ドライフルーツは主に美容・健康食材として女性を中心に需要が拡大している。国内販売額の規模は15年で100億円を超え、さらに増えると予測される。

 本田勉組合長は「産地の維持・発展のため、梅干し以外にも梅やかんきつ類を使った商品の開発を求める声は多くあった。ようやくドライフルーツの商品化にめどがつき、自前の工場で取り組める。動きだした夢を成功に導きたい」と語った。生産販売組織代表の泉雅晴さんも「青果物以外の商品として、新事業を契機に販路の拡大も進めてほしい。何より農産物の価格向上と農家の所得拡大につなげてほしい」と期待を寄せる。

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