高速高精度汎用播種機を披露 増収・省力 同時に 最大時速10キロ 正確な点播作業 農研機構など

検討会では小麦種子を時速9キロで播種した(26日、茨城県桜川市で)

 農研機構とアグリテクノ矢崎は、米、麦、大豆、ソバなど穀物種子を最大時速10キロで播種(はしゅ)できる「高速高精度汎用(はんよう)播種機」を開発した。60馬力以上のトラクターで使え、市販の播種機に比べ最大2倍の速さで、1時間当たり50~60アール分の播種ができる。2018年以降の発売を目指す。26日に茨城県桜川市で現地検討会を開き、時速9キロで小麦の播種作業を披露した。 

 汎用播種機は、条間30センチの6条まき。溝切り、播種、施肥、土寄せ、鎮圧が同時に作業できる。播種部では「分離プレート」という、一定間隔に切れ込みが入った円盤が回転していて、ホッパーから落ちてくる種子を、切れ込みで定量受け取り、播種していく。

 切れ込みの形や大きさが違うプレートを交換することで、多様な穀物や粒数に対応する。株間は14~23・5センチの6段階で可変。種子を正確に1カ所に置く点播ができ、水稲の乾田直播栽培では、倒伏軽減効果も確認した。

 検討会では、水稲を収穫した圃場(ほじょう)で小麦を不耕起播種した。参加者らは、鎮圧後の土壌を掘り起こすなどして播種を確認。高速作業に加え、精度の高い点播に驚いていた。小麦、大豆、ソバで開発に協力した同市の菱沼英昌さん(78)は「1台で、2台分の効率がある。速度を出しても苗立ちが良かった」と評価する。

 同機構によると、市販の播種機の作業は、最大時速5キロだが、汎用播種機は、水稲で時速10キロが上限。小麦は同9キロ、大豆は同7キロが目安という。乾田直播では、時速8・6キロで苗立ち率7割だった。点播で真空播種やグレーンドリルなど他の播種方法に比べ、倒伏が少なかった。「増収と省力化が一度で実現できる」と、作付面積20ヘクタール以上の大規模農家での利用を考える。

 価格は400万円以下での販売を目指し、8条まきの機種も開発中という。



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