米袋昇降 腰曲げず楽に 「てこ」の原理を応用 茨城県桜川市・廣澤昌尚さん

「装置のおかげで作業が楽になった」と話す廣澤さん

 茨城県桜川市で米やレタスを作る廣澤昌尚さん(62)は、米30キロが入った袋を楽に上げ下ろしする装置を自作し、腰への負担を軽くしている。遊具のシーソーをヒントに、重り代わりの玄米を台座に載せ、もう一方の台座に米袋を載せると高さ約50センチまで上がり、そのままフォークリフトの荷台に積み込める。主に廃材を利用して作ったため、3000円程度で完成したという。

 装置は全長180センチ、高さ10センチ、厚さ4センチの木板(米松)2枚を、縦に平行に並べ、地面に接地する片方を斜めに切断。その上部に縦45センチ、横60センチ、厚さ1センチほどの台座を固定し、重りとなる30キロの米袋を置く。

 シーソーの支点部分は、接地面となる長さ50センチ、横20センチ、厚さ1センチの木板の上に、高さ30センチ、横10センチ、厚さ4センチの木板を両サイドに2枚取り付ける。軸は農業用ハウスのパイプ管30センチを、電動ドリルを使ってビスで固定した。「ここだけは金属でないと、耐久性が保てない」と廣澤さん。

 反対側にも台座となる縦40センチ、横30センチ、厚さ4センチの2枚の木板を、装置に挟むように固定し、その上からタオルを巻き付ける。米袋が、ずれないようにするためだ。

 中央には、足を踏み込むペダルとなる長さ170センチ、横10センチ、厚さ4センチの木材を挿し込む。ペダルは、鉄筋を折り曲げて固定する。

 ペダルを足で踏んで固定し、タオルでくるんだ台座の上に米袋を載せ、足を外せば、50センチほどの高さまで米袋が持ち上がる仕掛けだ。腰を曲げずにフォークリフトなどに米袋を積み込むことができ、負担は大幅に軽減するという。

 市販の米袋用電動昇降機が10万~20万円する中、廣澤さんの装置は、ホームセンターや材木店で購入したり、もらったりした廃材を利用したため、格安で済んだ。

 廣澤さんは米の乾燥機を2台所有。10年前から近所の農家4、5戸から米の乾燥や脱穀、袋詰めを請け負っている。米袋に詰める量は、1日最大で200袋。シーズンを通して扱う量は1000袋に上り、米袋を持ち運ぶ作業は、かなりの負担となっていた。「金をかけずに、米袋を簡単に持ち上げられる装置はないか」。2、3日考えた末、てこの原理を使った装置の開発に取り掛かった。

 頭の中に浮かんだアイデアを形にしたため、設計図は「なし」。装置を開発して10年たつが、故障することなく稼働しているという。「装置のおかげで、疲れて休む時間が減った」と廣澤さんは喜んでいる。

 

動画が正しい表示でご覧になれない場合は下記をクリックしてください。
https://www.youtube.com/watch?v=7sonIphfUiM

おすすめ記事

動画ニュースの新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは