梨の葉“紅茶”開発 機能性成分 豊富に 鳥取大学大学院など

梨の葉などを抽出した紅茶(鳥取市で)

 鳥取大学大学院連合農学研究科と県内企業が協力し、梨の葉を使った“紅茶”を開発した。梨葉には茶葉の3倍の抗酸化力が含まれている機能性も発見。耕作放棄園を活用し、新たな特産として商品化を目指す。

 同県は梨「二十世紀」が特産だが、生産者の高齢化などで面積は減少傾向にある。植物病理学専門の児玉基一朗教授は、梨を振興するため、着眼点を変えて葉に着目。2010年から商品化に向けた研究を始めた。

 これまで梨葉に着目した研究はなく、葉の成分は特定されていなかった。児玉教授らが調べると、ポリフェノールの一種で抗酸化や細胞活性化の作用が期待される3・5―ジカフェオイルキナ酸や美白効果で知られるアルブチン、がんや生活習慣病の予防効果が期待できるクロロゲン酸を多く含むことが分かった。

 桃やビワ、柿、ブルーベリーなどの葉も調べたが、梨が突出して高かった。抗酸化力(ORAC)は茶葉の3倍の機能性を持っていた。

 ただ、ポリフェノールが多いため自然乾燥では酸化重合し葉が黒く変色し、機能性成分も失われる。同大学では成分を保てる処理方法も開発し、粉末やエキスにして使えるようにした。

 梨の葉自体には風味がほとんどないため、県内で茶の製造を手掛ける企業と協力。梨葉3割に梨の実やカモミール、ルイボスなどをブレンドし、梨の香りをほのかに感じる飲みやすい紅茶風に仕上げた。

 児玉教授は「葉の素晴らしい機能性の素材を知ってもらい、鳥取県の活性化につなげたい」と力を込める。原料の安定確保が課題で、葉を取りやすい木の仕立て方なども研究していく。今後は、サプリメントや化粧品などへの活用も検討する。

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