基盤強化求める 日欧EPAで政策提案 全中

 JA全中は、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の国内対策に関する政策提案を決めた。牛・豚の経営安定対策(マルキン)の補填(ほてん)率引き上げの早急な実施、国産チーズの競争力強化策、畜産・酪農の生産基盤強化策などが柱。生産者の不安を払拭(ふっしょく)するとともに、産地の体質強化をさらに後押しする政策の確立を求める。

 農水省の影響分析によると、日欧EPAによる関税削減・撤廃や輸入枠の影響で、EUの競争力が高い豚肉や乳製品、牛肉などで国産価格下落の懸念がある。提案では、万全な経営安定対策が必要として、牛・豚マルキンの補填率引き上げなど環太平洋連携協定(TPP)関連法・政策大綱で今後実施するとした対策の早急な実施を求める。

 さらに、乳製品の競争力強化に向けては、生乳の品質向上のため、チーズ向けの一定品質以上の生乳を対象に、加工原料乳生産者補給金とは別枠で生産者を支援する対策を創設するよう求める。特色ある国産チーズの生産拡大の拠点となる施設整備、品質向上やブランド化の支援措置の創設も掲げた。

 生産基盤を強化するため、性判別精液や受精卵の利用促進といった優良乳用牛の増頭対策の拡充、畜産クラスター事業の十分な予算確保も訴える。国産小麦の生産振興に必要な対策の財源確保、TPP対策である輸入加糖調製品からの調整金徴収の早期実施なども盛り込んだ。

 また、財務省の審議会が日欧EPAやTPP対策の縮小を求める提言を出したことを念頭に、万全の予算措置を確保することも指摘した。「既存の農林水産予算に支障を来さないよう政府全体で責任を持って毎年の予算編成過程で確保する」とした政府のTPP関連政策大綱の踏襲を求める。

 政府・与党は月内にも日欧EPA対策を取りまとめ、2017年度補正予算案にも盛り込む方向で議論している。今後、JAグループは政策提案を基に与党に働き掛ける方針だ。

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