全農、農家向け土壌診断講習 コスト低減技術学ぶ

深さ1メートルの断面を見本に、土壌の性質について説明を受ける参加農家ら(22日、埼玉県川越市で)

 JA全農は22日、肥料コスト低減に向け、実用的な土壌診断法を学ぶ農家向けの青空講習会を埼玉県川越市で開いた。土壌サンプルによる診断だけでなく、畑を掘り起こし、土壌断面から物理性などを知る本格的な調査手法を説明。農家向けに土壌診断講習を開くのは初で、農家や行政、JA職員ら約30人が参加した。試験的な取り組みで、参加農家らの声を基に来年度以降、本格開催に生かす。

 全農は生産コスト低減に向け、全国青年組織協議会(JA全青協)、日本農業法人協会、全国農業青年クラブ連絡協議会(4Hクラブ)と生産資材事業研究会を2016年に発足。コスト低減技術を学ぶ人材研修も必要との声から肥料と土壌を学ぶ講習を企画した。

 講習は、2ヘクタールで野菜を栽培する飯野芳彦JA全青協会長宅の畑で実施。全農関東営農資材事業所の金子文宜主席技術主管が、深さ1メートルの土壌断面を見本に、腐植の豊富な作土を守る土壌管理や、緑肥による腐植の供給について解説した。

 畑を提供した飯野綾子さん(42)は「借りた畑は肥料の加減が分かりにくい。診断で無駄なく効率的な施肥につなげたい」と話した。

 施肥コスト低減には、価格引き下げの他、過剰施肥の解消も重要とみる全農。耕種総合対策部営農・技術センター肥料研究室の小林新室長は「コスト低減の議論でも、農家から技術を知りたいと要望がある。今回の声を生かし、全農としてできる支援につなげる」と強調。高度な土壌管理ができる農家の育成を考え、試験的に西日本でも講習会を開く計画という。

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