灯油配送を効率化 IoT活用「見守り」も 来月から地域実験 北海道・JA新しのつなど

 北海道のJA新しのつや新篠津村、東京都のITベンチャー・ゼロスペックなどは12月から、IoT(モノのインターネット)を活用した家庭用灯油の効率的な配送実験を始める。各家庭の灯油タンクにセンサーを取り付け、残量を確認してから配達する仕組みを作る。残量データの分析が進めば、高齢者らの「見守り機能」にも応用できると期待される。同社によると、こうした実証実験は全国で初めて。27日の記者会見で発表した。

 寒冷地では、灯油は重要なライフラインだが、燃油配送事業の採算性や労働力の確保は将来的に厳しくなることが想定される。そのため、実証試験で先手を打ち、地域の将来不安を払拭(ふっしょく)する狙いもある。

 北海道石狩振興局、京セラコミュニケーションシステム、さくらインターネットも協力し、来年5月まで実証する。JA管内100世帯の490リットル灯油タンクにキャップ型のセンサーを取り付け、残量を計測し、データをJAに送信する。

 JAはこれまで、灯油残量にかかわらず定期的に配達していたが、センサーによって各家庭の残量を確認し配達回数削減につなげる。灯油漏れや盗難の発見にも役立つ。センサーはゼロスペック社が無償で提供した。

 今シーズンは、主にデータ収集が狙い。100リットルを切ったらメールが届くようにするが、定期配送は継続。同社が配送回数の削減効果などをまとめて報告し、次年度以降に同社が事業化する計画だ。同社はJA管内以外に3市で実証する。

 JAの西井通泰組合長は「灯油の配送者も高齢化し、人手不足が著しい。配達先は距離が離れており、配送の効率化は課題だった」と期待する。

 灯油の消費データを蓄積して分析。同村の石塚隆村長は「将来的に水道などにも付けて、高齢者の見守りにもつながれば」と期待する。 
 

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