GMワタ「自生困難」 交雑個体は未確認 農水省

 農水省は、海外から輸入される遺伝子組み換え(GM)ワタは「日本の自然条件下で自生することは難しい」ことを確認した。2016年度までの3年間、国内でGMワタの種子を扱う倉庫や加工施設7カ所の周辺で発芽し生育していないかを調査。各年度に1~4個体が生育していたが繁殖を繰り返して自生しているものではないと判断。近縁野生種と交雑した個体も認められなかった。

 日本では飼料用や製油用、加工食品の原料としてGM農作物のナタネ、大豆、トウモロコシとワタの輸入が承認されている。GMワタは飼料用や製油用として種子の状態で輸入され、運搬時にこぼれ落ちて発芽する可能性がある。同省は、生物多様性への影響がないかどうかを確認するため、14年から個体生育状況の調査を始めた。

 調査地点はワタの種子を納める営業倉庫3施設、飼料工場3施設、製油工場1施設の敷地の周辺半径500メートル以内で3年間、同じ地域でGM綿の生育の有無を調べた。結果、14年度に1個体、15年度に4個体、16年度に1個体を発見した。

 同省は、対象施設では年間3万1000トン(3000億粒相当)が使われていながら生育個体の数が少ない上、全個体の生育地点が異なっていることから、根付いて世代交代し生育を繰り返しているものではないとした。

 同省は「流通時にワタの種子がこぼれ落ち、その種子が発芽・生育することはあり得るが自生する可能性が低い」と指摘。日本の自然条件での自生は難しいとされる、従来の生物学的な知見に沿うものとした。

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