日欧EPA 首席交渉官会合始まる 投資 別協定で調整

 日欧経済連携協定(EPA)の首席交渉官会合が5日、ブリュッセルで始まった。日欧は対立する投資分野を別協定として切り離し、それ以外の分野で最終合意する方向で調整しているが先行きは不透明。ただ年内の最終合意となれば2019年早期にも発効する可能性がある。欧州産のブランドチーズや低価格部位が強みの豚肉が安く輸入されることになるだけに検討中の今年度補正予算案で充実した対策を打ち出すことが欠かせない。

 投資の紛争解決手続きは、投資家・国家訴訟(ISD)条項を求める日本と常設の投資裁判所を求める欧州との間で対立が埋まっていない。7月に大枠合意した際に結論を先送りしていたが、対立の溝が深いため、投資分野を別協定として切り離すことにした。

 今回は非公式会合の位置付けで8日まで行う。技術的な詰めを行っており、日本政府は今回の進展次第で再度、事務レベルで会合を開くことも想定している。農業分野では、相互に名称を保護することで合意した農産品の地理的表示(GI)などで最終的な作業を残している。投資分野以外の協定は、日欧で、条文の法的チェックや欧州の公用語への翻訳などを経て完成させた後、来年夏にも署名する見通し。日本政府は、来年秋の臨時国会での承認を目指している。欧州側は、19年5月の欧州議会選より前に欧州議会の承認を得たい考え。関税分野は欧州連合(EU)に権限があるため、各国議会の承認は不要で、欧州議会が承認すれば先行して発効する。TPPと並ぶ大型通商協定が実現すれば、酪農をはじめ日本農業への影響は避けられない。

 ただEUとカナダの通商協定では、妥結後欧州議会の承認まで2年以上かかっており、欧州側の手続きが思惑通りに進むかは不透明だ。

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