[高知・JA高知はた移動編集局] 鳥獣害対策 専門員配置し成果 柵164キロ、捕獲助成も 行政と連携重点69集落

果樹農家の渡辺一朗さん(中)と防護柵を設置する専門員(高知県四万十市で)

 JA高知はたの鳥獣害対策が成果を上げている。管内の四万十市の2016年度の農業被害額は1500万円と13年度に比べ7割減少した。JAの3人の鳥獣被害対策専門員を中心に、行政と集落が連携。164キロメートルにも及ぶ防護柵の設置や、害獣捕獲に助成金を支給するJAの支援策など、地道な取り組みが実を結んだ。

 県は12年度、野生鳥獣に強い集落づくり事業と、専門員配置事業を導入した。現在は12JAで16人の専門員を設置する。重点集落を選定し、対策を推進。JA高知はた管内では16年度までに69集落を選定している。

 JAの専門員は13年度から、3人体制の専門員をリーダーに市町村の鳥獣害担当者を交えた担当者会を発足。集落単位で防護柵の設置指導や補修、捕獲を進めてきた。

 14年度からの国の交付金事業により、防護柵の設置が加速。四万十市は同事業だけで16年度までに約164キロを設置した。捕獲おりや囲いわななども設け、16年度にイノシシは約1700頭、鹿は約3200頭を捕獲した。JAは17年前から猿やハクビシンを含む捕獲者に、1頭当たり1000円を助成して支援する。16年度は初めて1000万円を突破し、約1100万円を拠出。17年度も1148万円を予算化した。

 JA管内の他の市町村も年々農業被害額が減少。被害がなくなった集落もあり、成果が出ている。四万十市で4ヘクタールのかんきつ類を栽培する渡辺一朗さん(51)は、他の果樹農家や専門員と3年前から防護柵の設置を始めた。「防護柵で被害が減った。あと1キロ設置すれば園地を全て囲え、被害がなくなるのではないか」と期待する。

 JAの小野川博友専門員は「集落でまとまって危機感を持ち、守りの防護柵と攻めの捕獲、環境整備に取り組むことが重要。被害減少に向け力を入れたい」と意気込む。

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