[高知・JA高知はた移動編集局] 県域超え連携協定 共同利用で費用抑制 愛媛・JAえひめ南とかんきつ配合肥料入札 持ち味相互補完

交流するJA高知はたとJAえひめ南の営農指導員ら(高知県黒潮町で)

 高知県のJA高知はたは、隣接するJAえひめ南(愛媛県)と結んだ「連携・災害」協定を、生産資材のコスト低減に生かしている。かんきつ生産資材の共同利用事業で愛媛のノウハウを取り入れ、価格抑制につなげた。双方のJAの持ち味を相互補完しながら、組合員の営農・生活の向上を進めている。  

 両JAは2016年度に協定を結んだ。高知はたは県南西部、えひめ南は県南部で隣接するが、高知はたは野菜、えひめ南はミカンを中心とした果樹の生産が盛んで、特産品に違いがある。

 両JAは互いの技術を学ぶため、営農指導員を派遣し合う。高知はたは16年度にかんきつ担当の指導員2人を派遣し、えひめ南の最新技術を学んだ。17年度は11月末に野菜担当の指導員2人を受け入れた。管内全域の産地の取り組みを紹介し、指導員同士が交流を深めた。

 情報交換を重ねる中、宇和島地区柑橘資材委員会のかんきつ配合肥料の一括入札方式に着目した。同委員会は、JAえひめ南とJA全農えひめで構成し、肥料の原料から入札にかける。JA高知はたが扱うかんきつ肥料より、1袋(20キロ)平均1割ほど安かった。同JAは16年度からJA全農こうちに加え、同委員会を通して発注し、農家の販売価格を抑えた。

 16年度にJA高知はたが販売したかんきつ肥料のうち、半分ほどがJAえひめ南のかんきつ配合肥料で、17年度も切り替えを進める計画。他品目でも生産資材の共同利用を検討する。

 宿毛市でかんきつのブンタンと小夏を約2ヘクタールで栽培する同JA宿毛支所文旦部会の山口道久部長は、ブンタンだけで年300袋前後のかんきつ肥料を使う。「成分や品質は大差なかった。肥料価格が高騰する中、協定を契機に価格が安い肥料に移行できてよかった」と話す。

 協定は、災害時の対応も盛り込んでいる。両JAは地震・風水害に備え、被災した組合員や地域住民の営農と生活を、人的・物的に支援、協力する。イベントの共同出店や広報誌で互いの情報を掲載する。

 同市を含む2市1町1村を統括するJA高知はた幡西ブロックの吉福洋統括常務は「県は違うが、交流を深めて積極的に連携し、両JAの農家組合員の営農・生活の向上と農家経営の安定や地域の発展に寄与できれば」と話す。

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