マツタケ 感染苗木を培養 人工栽培確立へ 北海道立総研機構などが成功

 北海道立総合研究機構や北海道大学は、マツタケの人工栽培の確立に向け、その基となるマツタケ菌を感染させた苗木を簡単に培養する技術を開発した。活性を高めたマツタケ菌と雑菌の少ない苗木を使うことで、低コスト栽培を目指す。国内で苗木からマツタケを発生させた例はまだ1件しかないが、苗木を大量に使うことで成功率が高まるとみて、企業と実証を進める。

 マツタケ菌は木の根に感染して生きる。培養した菌を土に埋めても定着できず、感染苗木を植える必要がある。複数の県が菌と苗木の無菌培養技術は開発しているが、マツタケを安定的に発生するまでに至っていない。

 同機構は、トドマツやアカエゾマツの苗を水耕栽培し、根の雑菌を減らす方法を考案。炭を加えた培地でマツタケ菌の活性を高めた。無菌状態でなくても育つことに加え、生育が早い。移植可能な15~20センチに育つ期間が、無菌培養の2~5年に対して、6カ月~1年に短縮した。

 これまで感染苗木からマツタケが発生したのは約30年前に広島県で1例あるだけだ。苗木を多く用意することで成功の可能性が高まるとみる。

 同機構の宜寿次盛生主査は「マツタケが生えなくなった林の再生や未発生林に導入する体系を確立したい」と説明する。同機構では水耕栽培や苗木生産にノウハウのある企業を募り、実証を進めていく考えだ。

おすすめ記事

営農の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは