16年農業総産出額 16年ぶり9兆円超え 生産減で価格上昇 農水省

 2016年の農業総産出額が9兆2025億円で、16年ぶりに9兆円を超えたことが、農水省が26日に発表した統計調査で分かった。前年比4・6%増で、2年連続で前年を上回った。米価の回復が押し上げ要因となったことに加え、肉用牛の頭数減少や、天候不順による野菜生産量の落ち込みで、価格が上昇したことなども影響している。生産基盤の強化が急がれる実態が改めて浮き彫りになった。
 

米10・4%、肉牛7・3%増


 総産出額は1984年の11兆7171億円をピークに減少。97年に10兆円を割り、2001年以降は8兆円台に落ち込んでいた。

 品目別に見ると、伸び率は米が最大で、10・4%増の1兆6549億円。飼料用米などへの転換で主食用米の需給が引き締まり、価格が上昇したことが主因だ。前年超えは2年連続。

 野菜は前年比6・9%増の2兆5567億円。1651億円の伸びは金額では最も大きい。加工・業務用の需要が堅調な一方、農家の高齢化、減少などが進む中で、天候不順も重なり生産量が減少し、価格が上昇した。2年連続で1000億円以上伸びた。

 果実も野菜と同様、生産基盤の弱体化や天候不順などで価格が上がり、総産出額は5年連続で上昇。16年は前年比6・3%増の8333億円だった。

 肉用牛は7・3%増の7391億円。需要が堅調な一方、農家の減少を受けて飼養頭数が減り、需給が逼迫(ひっぱく)して価格が高騰している。生乳は乳価の上昇で1・1%増の7391億円。豚はと畜頭数の増加で価格が落ち着き、1・5%減の6122億円となった。

 総産出額に所得率を掛け、補助金を加えて算出した生産農業所得は、前年比14・2%増の3兆7558億円。増加は2年連続。3兆円台で推移した99年以降最も高い水準となった。

 都道府県別の農業産出額では、前年と同様に北海道がトップで、茨城、鹿児島、千葉、宮崎と続いた。東京を除く46道府県で前年を上回った。

 品目別に農業産出額が多い都道府県を見ると、米は新潟がトップ。野菜と乳用牛は北海道、果実は青森、肉用牛と豚は鹿児島がトップだった。

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