TPP11 2月署名も 来月 首席会合で調整

 環太平洋連携協定(TPP)11を巡り、政府は1月、日本で首席交渉官会合を開く方針だ。政府は、ここで最終決着し、2月に署名したい意向だが、先行きは不透明。11月の大筋合意で決着を先送りした項目のうち、一部は一定の前進があったが、依然として対立が解けない項目があるためだ。

 首席交渉官会合は来月下旬を予定している。政府は、11月の大筋合意後に結論を先送りした4項目を含めて交渉が決着したことを確認し、署名時期を確定したい考え。遅くとも3月上旬までに署名を済ませ、来年の通常国会で協定案の承認を目指している。

 大筋合意の時点で決着していなかった4項目のうち、2項目は未決着のまま。このうちの一つが、労働分野の取り決めに違反した場合の制裁措置の猶予期間を巡る対立だ。ベトナムは長期の猶予期間を要望するが、メキシコが反発。茂木敏充担当相が今週ベトナムを訪問し打開策を提案し、ベトナムが国内の意見調整を進めることを確認した。日本はメキシコとも協議し、決着を目指す。

 もう一つの未決着の項目が「文化例外」で、カナダが文化保護の観点から投資やサービス分野で自国企業の優遇を認めるよう主張している。カナダは具体的な要望を提示してきたが、「現実的な内容ではない」(交渉関係者)といい、難航が予想される。カナダは、TPP11の前進に消極的な態度を取っており、日本の交渉関係者は「北米自由貿易協定(NAFTA)交渉の土台になることを懸念している」と分析する。

 TPP11は6カ国の国内手続きが済めば発効する。日本は、オーストラリアやニュージーランドなど農産物輸出国を相手に農産物の市場開放に踏み切る。

 政府は農林水産物の生産額が最大1500億円減少すると試算したが、前提が甘く、実際の影響はさらに大きいとの見方が強い。

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