事業継承支援全国連が手引 親子の対話促すには・・・JAの疑問に答えます 全農 「ブック」 活用を 全中 優良事例収集へ

 JA全国機関が、組合員の事業継承を支援するための手引や資材を相次いで作り、JA職員らへのサポートを強化している。JA全農は、親子が書き込む形式の「事業承継ブック」の活用を呼び掛ける。全国4機関は、組合員の相続で必要となるJAの対応やノウハウを冊子化。JA全中は、事業継承に関する手引類の整備は進んだとして、今後、優良事例の収集などに乗り出す。

 農家組合員の高齢化が進み、円滑な世代交代の支援はJAグループ全体にとって大きな課題。JAグループは第27回JA全国大会決議に、正組合員の世代交代への対応強化を盛り込んだ。全国機関はJAが事業継承を効果的に支援できるよう分野別にすみ分けをしながら手引を作成。研修会などで支援している。

 全農の「事業承継ブック」は、事業継承の話をできずにいる親や、継ごうとは思っているが漠然としてイメージできない後継者らが利用することを想定する。地域農業の担い手に出向くJA担当者(通称TAC=タック)が親子の間に立ち、話をまとめやすくする。集落営農版も作成中だ。

 全中と全農、JA共済連、農林中央金庫は、組合員の相続への対応や必要な書類を整理した「相続発生後の初動対応マニュアル」を作成。経済、信用など複数の事業部門が関係することの多い相続手続き依頼書の様式を決め、継承者の負担軽減につなげる。

 全中は、農地や税務、労務など経営に関する継承で想定されるJAの支援策を手引にまとめた。家族経営版に加え、12月に法人事業版を作成。それぞれ経営者の生前と死後に継承する場合に分けて、必要な手続きをまとめている。

 全中は「地域によって取り組む事業など条件は違う。各JAが弁護士ら専門家と相談しながら変更を加えて活用することを想定している」(JA支援部)としている。

 事業継承支援は継承者との信頼関係の構築、JA事業利用の促進につながる一方で、成果が目に見えにくく、担当職員の評価につながりにくい課題もあるという。このため、全中はJA職員の事業継承支援を評価につなげていたり、手引を地域の実態に合わせてうまく加工しているなどの条件で、モデルJAの設置を検討中。優良な事例を集めて、共有することも検討する。

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