家族農業の役割発信 民間組織が活動本格化

 国連が昨年末に決めた「家族農業の10年」が2019年に始まるのを前に、国内では民間の「小規模・家族農業ネットワーク・ジャパン(SFFNJ)」が18年度、活動を本格化させる。食農関連イベントでのPRに加え、NPO法人と連携した講座開設、インターネット交流サイト(SNS)を使った情報発信により、小規模・家族農業が果たす重要な役割や可能性を伝えていく。

 農業生産の大半を占める家族農業は、小規模ながらも世界の食料安全保障や食料主権を支える基盤になっている。国連も30年までに貧困や飢餓を撲滅するとの目標を掲げた持続可能な開発目標(SDGs)の達成へ、家族農業の重要性に着目した。

 SFFNJは、国連が定めた14年の「国際家族農業年」を支持するとともに、引き続き取り組むべきとの思いのある学識経験者や生産者、協同組合関係者らが集まり昨年6月に設立。賛同者は昨年末の時点で65個人・団体になった。

 昨年12月中旬に開いた会合で、メンバーは小規模・家族農業が直面する課題や「国際家族農業年」をきっかけに生まれた世界の動きを確認。環境、社会の両面で持続可能な農業・食料生産の在り方を求める「アグロエコロジー」についても議論したところ、「小規模・家族農業を巡る世界の新潮流を知る機会を広げるべきだ」との声が上がった。

 これを受け、SFFNJは18年度、食農関連イベントでのPRだけでなくNPO法人と連携し、小規模家族農業などを考える講座開設を企画。ホームページやフェイスブック、ツイッターを活用した情報共有、家族で農業に取り組む姿を追ったドキュメンタリー映画の紹介などを草の根で展開する計画だ。呼び掛け人の一人で、愛知学院大学の関根佳恵准教授は「世界の流れを日本でもつくり賛同の輪を広げたい」と意気込む。 

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