昭和から平成に変わった1989年は激動の時代だった

 昭和から平成に変わった1989年は激動の時代だった。同年のきょう、〈昭和の歌姫〉美空ひばりさん最後の曲となる「川の流れのように」が出た▼人生は地図さえない、でこぼこ道や曲がりくねった道なのか。ひばりさんの生きざまとも重なり、いつ聴いても心の奥まで届く。〈生きることは旅すること 終わりのないこの道〉と歌う。戦争と平和の二つを経験した〈昭和〉そのものだった。題名の川は1が三つ並ぶ1月11日とも符合する▼この年は天安門事件やベルリンの壁崩壊と世界的にも大転換期となる。貿易自由化の荒波が襲う。日米牛肉・オレンジ交渉妥結で国内農業の市場開放路線が決定的に。苦悩は今も続く。今年の2018年は平成30年で1年4カ月後に改元する。雑誌特集は「さらば平成」と題し平成時代の総括が相次ぐ▼平成は政権交代や大規模災害など先の歌が表す地図さえない〈曲がりくねった道〉そのもの。中国の古典の「地平らかに天成る」から引いたが、由来とは逆に天変地異が覆う。きょうは死者・行方不明者2万人を超す「あの日」の悲劇から6年10カ月。「3・11」と記号化した言葉が横行するのは、震災風化の一断面でもあるのか▼1月11日は「鏡開き」の地方も多い。どうか、無病息災の願いが届きますように。

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